北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1415】Trimbach Riesling "Cuvee Frederic Emile" 2007

 
トリンバック リースリング キュヴェ・フレデリック・エミール
 
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 まず見た目。かなり黄色っぽい良い色をしている。ドイツ産のリースリングで言えば、カビネット~シュペートレーゼぐらいの金色っぽさだから、アルザスリースリングとしては黄色い部類とは感じる。香りは、最初にバナナのような香りがプーンとしたけれども、その後は爽やかな花畑のような香り、そう、辛口リースリングに期待するような爽やかな香りがググっと上がってくる。美味そうだ。
 
 口をつけてみると、なかなか厚みのある口当たりで柔らかなアタックで、少しバターっぽくすらある。でも、その後ろから爽やかな酸味がジワーっと来て、そこにはがっしりとした鉱質風味が伴っていて立体感がある。グラスに注ぎなおすたび、完熟バナナのような香りとさわやかな香りがリチャージされて、ドイツ系の甘口リースリングのちょっと良い奴とアルザス系辛口リースリングのさわやかさがドッキングしたみたいで、頬がほころんでしまう。やっぱりいい品だなぁ、こいつ。アルザスの高級ラインはまだ未調査だけど、これより格上をいつか買わなければと思ってしまった。
 
 ※翌日は少しワインがくたびれてしまったのか、香りのスケールは弱くなってしまった。ただ、味と鉱質風味に伴う立体感はあいかわらず。うまいうまいリースリングだった。
 

【1414】Ruhlmann Alsace Riesling Cuvee Jean-Charles 2014

 
www.vivino.com
 
 去年と同じワインを今日も飲んでみることになった。あまり高価ではないけれどもなかなか良い雰囲気だったアルザスリースリング
 
 見た目は普通の白ワイン。まあ、これは変わらず。香りはあまり強くなく、蜂蜜っぽさは備わっていないけれども澄んだ花畑のようなさわやかな雰囲気は伴っている。
 
 口に入れると、最初は風味の弱い、うんともかんとも言えない味。花畑系の爽やかさと、リースリングにありそうな苦みがあったけれども、そこまで。これは困ったかなと思いきや、飲み進めるにつれて、酸味がじわじわと強まってしっかりした雰囲気になってきた。甘味、苦み、酸味、これらのバランスが良くて、小柄ながら、楽しいワインになった。あと意外とワインのボディも痩せてなくて、飲みごたえもあった。
 

【1413】Chateau des Jacques Morgon 2012

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。ルイ・ジャドモルゴン シャトー・デ・ジャック [2012]
 
 今日の夕食はアジの刺身そのほか。でも赤ワインがどうしても飲みたかったので、比較的社交的で日本食についていけそうなものを、後半からおつまみに替えてやってみることにした。選んだのはクリュ・ボジョレーのモルゴン2012、もう少し寝かしておいたほうが良いのかもだけど、このクラスのワインを10年も寝かせるなんて我が家では無理なのでエイヤで抜栓。
 
 まず見た目。ボジョレー系のガメイ種って、なにげにブルゴーニュ直系のピノ・ノワールに似ていると思う。こいつもガーネットみたいな色をしていて、そこらの平格ブルゴーニュとあんまり変わらない。ただ、辺縁が「藤色」に光ってみえるあたり、ピノにはあんまり無いような気がする。
 
 で、香りは「ボジョレー系にありがちな甘いチープなお菓子」のようなやつに、キアンティ・クラシコにいくらか似たスミレ系の匂い、それとイチゴ大福をかじった時の断面のような、和菓子やあんこや生の果物の混じったような匂いが近いかもしれない。
 
 口をつけてみると、甘ったるいチープな風味はあまり感じられず、びっくりするほどフレッシュだ!2012年のボジョレーヌーボーの作柄は「最悪」だったらしいけれど、このワインはクリュ・ボジョレーだけあってか、そんなに酷いとは感じない、モルゴンとしては軽いかもしれないし果実味も「リッチ」ではないかもだけど、爽やかで、クリュ・ボジョレーにあって欲しいコクとマグネシウムのような軽金属~アルカリ土類系の風味がガッシガッシと感じられて好感が持てる。それと口当たりがザラザラとした滑らかさで、ミルキーっていうよりは出来の良いあんこを思わせる丁寧さがある。そしてアジの刺身と合っているとはいわないにしても、他の日本食メンバーとはそこそこ付き合ってくれている。
 
 食後、二杯三杯と進んでいくと、上質なあんこのような口当たりと甘さに、引き締まった筋肉を思わせる苦み(「苦み」という形容詞にこの比喩は不適切な感じだけど、引き締まった苦みなのだ)と、モンテプルチャーノ・ダブルッツォよりも集中力のある酸味があって、やはり良いワインだと感じる。敢えて欠点を挙げるなら「ピノ・ノワールっぽい美味さではなくボジョレーの上位な美味さ」って点だけど、そんな事を言い出したらきりがないわけで、十分すぎるほど期待に応えてくれたと思う。
 
 ※二日目。鉄錆っぽい味が加わり、昨日よりも一層男性的な面持ちのワインになってきた。全然期待していなかった「パワー系」の赤ワインの膂力が、ボジョレー風味に加わっている!マグネシウムイオンっぽい風味も健在、なんとまあ、立派なワインですこと。ガメイって、こんなに力強いワインになれるのか。2012年がハズレ年でこれなら、良年のモルゴンなんて素晴らしいんじゃなかろうか。この方面、もう少し探索してみよう。
 

【1412】Falesco Grechetto Umbria 2014

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。ファレスコ  グレケット ウンブリア
 
 今日の夕食は牛肉のしぐれ煮、鳥の唐揚げをメインにしたようなもの。これに、とりあえずでイタリアの手頃な白ワインをぶつけることにした。
 
 まず見た目。白ワインとしては標準的な色彩、それこそ「平格ブルゴーニュ」あたりと変わりない色をしている。香りは、ピーチの香りと蜂蜜クッキー系の香りがして、意外なほどリッチ。なんじゃこれは。
 
 口をつけると、爽やかな酸味とふっくらとしたボディ、こちらはリッチな感じはしないけれども、飲み応えがあるうえ、それを支える酸味がしっかりしているのでバランスがいい。酸味は夏みかん方面で、そこにほんのり枇杷や瓜を思わせる風味を伴っている。有名どころのワインとはだいぶ違うけれども、決してまずい品ではない。良いと思う。
 
 ※二日目のほうが酸味とピーチの香りに融合感があって、まとまりがあると感じる。昨日の段階では個性あるワインの個性に目を奪われてしまったけれども、二日目はもうちょっと落ち着いてお付き合いができたような。
 

【1411】Ernest Rapeneau Selection Brut (N.V.)

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。エルネス・ラペノー セレクション・ブリュット
 
 暑い日に飲むスパークリングワインとして、今回はちょっと奮発してシャンパーニュを。まず見た目。まあまあ普通にシャンパーニュしていて、泡立ちも良いけれども、少し赤色がかっているような気がする。香りは、少し漬け物っぽさを帯びた焼きリンゴ系の風味で、これまたピノ・ムニエピノ・ノワール系の品種の入ったシャンパーニュという雰囲気。
 
 口をつけると、焼きリンゴ系の風味がわーっと来て、甘くて華やかな味わい。苦みと酸味もしっかりしていて、飲み応えがしっかりしている。ただ、今日の夕食はお刺身の盛り合わせ中心のシーフード優勢なものだったので、なんというか、ワインの豪華な雰囲気とお刺身が意外とフィットしていないような気がする。まあ、細かいことを気にしなければ問題ないレベルのもので、ワインのせいにせず自分の口を合わせてやればいいだけのこと。食後に飲む際には、この焼きリンゴなリッチさがなんともありがたく、酔いが回ってくると柑橘系な酸味が意識されるようになって、これもこれで美味い。イタリアの安いスパークリングワインには無いものをちゃんと魅せてくれて、お値段に見合った活躍をしてくれたと思う。
 

【1410】Chateau Mayne David Cubee Tradition 2009

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。シャトー メイヌ ダヴィット[2009]
 
 このワインは「AOC カステリヨン コート・ド・ボルドー」とカテゴライズされている安価なボルドーワイン。安いボルドーワインには独特な特徴があって、それが嬉しくもあり悲しくもあるんだけど、こいつの好材料は、2009年産であること。豊作年なだけでも美味しい可能性はあるかもしれない。半分だけ期待しつつ抜栓。
 
 まず見た目。思ったよりも濃い色調で、真っ黒な赤ワインという感じ。オレンジ色や青色に傾くでもなく、真ん中のワインレッド。初手でチョコレートとコーヒーが香って、もう少し確かめると杉や檜のような木系統も感じられてなかなか美味そう。
 
 口をつけると、いきなり煙突風味全開。うっわ、すごく煙たいぞ!香りほどには味は甘くなく、ちょっとバターっぽさを帯びた、でもあまり享楽的とは言えない味が口のなかにひろがる。タンニンはまだまだ元気で果実味も「痩せてはいない」けれども、むやみに甘さやジューシーさをみせてくれるわけではない。悪い品ではないけれども「愛想が悪い」と言わざるを得ない。
 
 ※二日目は、昨日よりも血っぽさが強い、暗いけれども少し飲み応えのある雰囲気になった。ところが、なぜか「土の着いたサツマイモ」のような匂いがして、なんとも芋っぽい。悪いというほどではないにしても、「なにこのワイン芋っぽい」とは思ってしまった。