北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1479】Calera Central Coast Chardonnay 2012

 
カレラ シャルドネ セントラルコースト
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 カレラのシャルドネは我が家では定番。最近ではこのときに飲んでいる。
 
 まず見た目は、かなり黄色っぽい白ワイン色。ちょっと気味が悪いほど明るい。「中身が良ければ最高のムルソー」だけど、具合が悪くなっている白ワインのようにもみえる。香りを確かめると、メロンのような香り+はちみつクッキー。それでいてフレッシュなシャルドネの香りも混じっている。
 
 口をつけると、ちょっとメロンが先行していて、後味として酸味が追いかけてくる。適度にうるおいがあって甘味もあって、さすがにムルソーとは言えないにしてもリッチなところがある。ただ、今回のカレラにはメロンっぽさ、あるいは植物の茎のような苦手な雰囲気が伴っていて、これが雑味と感じられる。いつも美味いワインには違いないけれども、今回は完全無欠とまではいかなかった。
 
 ※翌日は、少しリッチさが減ったかわりに雑味も減って、加点が減ったかわりに減点も減った感じ。このボトルはバーゲン価格で購入したものなので、それを差し引けばまずまず頑張ってくれていたと言えるのかもしれない。
 

【1478】Domaine Yvon Clerget Volnay-Santenots 2009

イヴォン・クレルジェ ヴォルネ サントノ 2017
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 久しぶりのヴォルネ。まず見た目。薄い!濃厚なロゼと言ったら騙されるような朱色の液体で、ピノ・ノワールとしても出色の薄さ。ただ、色あいからは年を取っている感じは受けない。つまりオレンジ色っぽさはみてとれない。
 
 香りは梅キャンディーとチョコレートを、雨の日の街路樹の近くでたべているような。甘くて、ふかふかしていて、どこかしっとりとした香りがたちこめている。ハイチュウやぷっちょのストロベリー味のような香りになることも。いやあ、初手からうれしい。
 
 口に運ぶと、おそろしくライトでふわふわとした第一印象。これぞヴォルネ!羽のように軽い!口当たりにミルキーなところがあってするすると入っていく。タンニンも酸味もしっかりあるけれどもガチャガチャしていない、初手からえらく整っている。そしてほんわりと鼻の奥に残る鰹ダシの風味。風味の良さか、それとも軽いせいか、飲み飽きることのないまま翌日へ。
 
 ※翌日は、前日よりも少し重みや鉄分を感じさせる構成に変わった。昨日のほうが華があったが、これもこれでなかなか趣深い。物凄いワインではないけれども、買って良かったと思わせてくれる内容だった。
 

【1477】Puiattino Traminer Aromatico 2014

 
“プイアッティーノ”トラミネール・アロマティコ

 フランスとイタリアには呼び名の違う同品種のワインがいくつかあって、この、トラミネールアロマティコもイタリアならではの呼び名。こちらはフランスのゲヴュルツトラミネールに比べると引っかかりどころの少ない、なで肩な、自分好みのワインが多いので見つけると買ってしまう(でも、なかなか見つからない)。
 
 見た目は普通の白ワイン色。香りは、最初は石灰のような香りが強かったけれども、少しずつライチやパイナップルが混じってくる。スパイシーな風味が少ないのが特徴で、個性の押し売りをしてくるところはない。
 
 口に含むと、とってもフルーティーでまさにしぼりたてライチ。ふくらみも十分で酸味もしっかり、まさに理想的。ところが、このおいしさがだんだん痩せてくるのがこのワインの弱点で、一口目に比べて、グラスが空いてもう一杯という段階になると息切れしてくる。酸味が弱く、ふくらみも小さく、あんなにフルーティーだった飲み心地にばさばさしたものが感じられる。ただ、香りは少しスパイシーなところが出てきて、ゲヴュルツトラミネール風の強さを帯びてきた。初手では素晴らしい感じだったけれども継続力が無いのは大きな弱点、飲み飽きた状態で翌日へ。
 
 ※翌日のスタートもあまり変わらない。やっぱりばさばさしている。それと痩せてしまったなー。納得できかねる。
 
 
 
 

【1476】Altair Sideral 2010

 
www.allaboutwine.co.uk
 
 まず見た目。濃くて黒っぽいのは予想通り。ただ、意外だったのはかなり茶色がかっているところ。年を取った赤ワインにみえる。

 香りは、初手ではあまりはっきりしない。少しこもったような果実の香り、お線香、墨汁。ただ、期待したほどの香りの強さではない。

 口をつけると、墨汁の風味を伴いながら強い果実味、ごついジャムのようなやつがしっかり。あと口当たりが強く、そんなに重くはないが存在感の強いワインだ。

 最初はゴツゴツの大木のごときワインだったけれども、やがて甘くて柔らかい味が口に広がり、ベリー系の甘味も。なるほどこれは旨いかも。まだまだ残っているので明日も楽しみにしてみよう。
 
 ※二日目になると、森の下草のような香りが強まって熟成ワインっぽい雰囲気がいくらか増した。ただ、そのぶん強烈な果実味、おしの強さが弱まって凡庸なワインになったようにも思う。バランスが良くなったと喜ぶべきか、チリワインらしさが損なわれたと悲しむべきか、なかなか悩ましい。

【1475】Allendorf Winkeler Hasensprung Risesling Auslese Rheingau 2015

 
www.vivino.com
 
 もの凄く若いアウスレーゼをいただく機会があったのでお相伴。まず見た目。できたてのアウスレーゼだけあって、びっくりするほど白っぽい。新世界の、辛口リースリングとほとんど変わらないほど。香りもそれに近くて、ただ、それよりは少し甘い香りが強いかな?という感じ。
 
 しかし口をつければアウスレーゼ、アタックは驚くほど甘くて、甘さが口のなかを貫通する。その後から、リースリングならではの、少し苦みを帯びたような、ヒヤシンスのような植物を連想させるような強いフレーバーがドッカンと来て、甘みと酸味が長く長く残る。ものすごくフレッシュで、それでいて濃厚&幅のあるなかなかの風味。2015年のアウスレーゼがこれなのだから、10年、いや、せめて5年ほど寝かせればどれほどになるんだろうか。1本いただいたので、適当に放置しておいて、5~10年後に抜栓してみようと思う。
 

【1474】Dealurile Munteniei Clos Buzao Pinot Noir Reserve 2014

 
クロ・ビュザオ・ピノ・ノワール・リザーヴ[2014]年
  
 まず見た目は、ピノ・ノワールにしてはやけに黒っぽい感じ。コート・ド・ニュイのワインでもここまで黒っぽいものはあまりなさそうなぐらい黒い。香りは、ややミルキーな雰囲気があるけれども、第一に感じられるのは梅っぽい香り。じつに梅っぽい。
 
 口に入れると、やはりミルキーな口当たりでちょっとジュースのようだ。酸味はあるけれども、乳酸系の風味がかなりのウエイトを占めていて、なんとも子どもの飲み物っぽい。もちろんアルコールはしっかりあるし、そんなに甘すぎるわけでもないのだけど、舌触りの滑らかさが長所。でもあり、これでいろいろ誤魔化しているような気もしなくもない。しかし、おいしい飲み物と割り切って考えるならこれで良し。路線として好みでもあり、楽しく飲めた。
 
 ※二日目も意外とソフトタッチ。これも乳酸っぽさのおかげ?なんにせよ楽しめました。