北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1598】Kumala Cabernet Sauvignon Shiraz 2015

 
クマラ カベルネ ソーヴィニヨン シラーズ 2015
  
 安ワインが手許になくて、けれども安ワインが欲しい。そんな日に、急きょ調達してきた南アフリカ産のワイン。この、とかげマークのメーカーは、お値段以上の良い安ワインを売っていたはず。今回はどうでしょう。
 
 まず見た目。意外と透明感があり、カベルネ・シラーズにしては黒っぽくない。いくらか青色がかっていて、グラスのへりが少し光っている印象すらある。香りは、あまり元気がない。果実味を予感させる匂いと、プラムや木工ボンドのような匂いはあるんだけど、あまり匂い立ってこないし、単調ではある。運んだ当日に抜栓したのがいけなかったか。
 
 口をつけると、甘味がかなり強くて、あたかもマジックを舌で舐めたような味が口のなかに広がった。雰囲気として「マッキーのような」やつがある。タンニンはそれなりだけど攻撃的というほどではなく、赤ワインとしては初心者にもわかりやすい構成。なんだけど、やはり「マッキーのような」、石油化学製品っぽい雰囲気を伴っていて、なんだか不思議ではある。個人的には嫌いじゃないけど、こういうのを嫌う人もいるような気がする。
 
 ※二日目は、昨日の不思議な雰囲気がなくなって、普通の安くて濃いワインになった。初日のほうが印象深かった、というのも安ワインらしいところではある。

【1597】Joseph Faiveley Blagny 1er Cru "la Piece Sous le Bois" 2014

 
Blagny 1er Cru La Piece Sous Le Bois Faivele 2014
 
 このワインは、コート・ド・ニュイのなかでもマイナーなエリア、ブラニーのもの。ブラニーは、白ワインの場合は隣のムルソーに名前が変わったはずで、赤ワインだけがブラニーという名前で出てくるとかなんとか。一体どういうワインなんでしょうか。作り手は、フェヴレ。
 
 若いワインなので、ちょっとデキャンタしてからの試飲。
 
 まず見た目。まだ青紫色っぽさの残る、とても若いピノ・ノワールの色。透明感があり、よく輝いている。香りは、チョコレートと木材。腐った切り株よりも香木系っぽいが、それにしてもオーガニックなというか、バイオな雰囲気が漂っている。そうだ、沼の匂いというか。
 
 口をつけてみると、タンニンのきつさに驚いた。ワインが軽くて酸味がとても爽やかなところに、かなりしっかりとしたタンニンが伴っていて、突出している。果実味は、アセロラや桑の実を思わせつつも、新鮮なイチゴを思わせるところもあり、なかなか。ただ、タンニンがやっぱり強いなー。寝かして熟成させなかったのがいけないのだろうけど。
 
 しかし、数時間もたつとココアパウダーを磨り潰したような&梅のキューンとした香りが、深くて濃くて驚きがあった。酸味が増すのでなく、甘味が増すような方向に変わっていき、穏やかな風味に切り替わってきた。雨の日を思わせるような、憂いすら帯びてきて実に楽しい。
 
 既知のワインでいえば、何が近いんだろう……。シャサーニュ・モンラッシェの赤ワインが近いかな?コート・ド・ボーヌ(ブルゴーニュ中核地域南部)の既知のワインのどれもあまり連想されない。ボトルで言うと、敢えて言えばこのときのモンテリに似ているけれども、あれに比べれば桐箱のような香りも土の香りも乏しくて、かわりに梅っぽさ、トーンの高い香り成分が強いと感じる。ブラニーという、なんともマイナーな一級畑ながら、これは印象に残る感じがした。半分残して、明日も楽しんでみよう。
 
 ※二日目は、いちごミルクのような香りが強い状態で切り出した。わずかに貧相になった感はあるけれども、バランスは二日目のほうが良かったかも。
 
 ※なんと、冷蔵庫の底から、密封状態で5日間放置されたこのワインがグラス二杯ぶん発掘されたので手で温めて飲んでみた。森の苔ような深い香りと、ジャムのような甘い香りが強まった。口に入れると、そういった風味がもうもうとこみ上げてきて素晴らしい。非常に酸っぱくて閉口してしまう瞬間もあるが、ギューっと甘くてジャムみたいに感じることもあり、苦みが主に感じられることもある。じゃじゃ馬のようなワインだ。端正とは言えないけれども興味をそそるワインだった。
 

【1596】Trimbach Riesling 2014

 
トリンバック リースリング 2014
 
 
 そういえば、最近アルザスのワインを飲んでないなーと思って、大手・トリンバックのリースリングをゲットしてきた。確かめてみると、トリンバックのリースリングは(長ったらしい名前のついた格上以外は)飲んだことが無いみたいなので、どんなものか確かめてみることに。
 
 まず見た目。リースリング、特に非-ドイツのリースリングらしい、透明感のある薄い白ワイン色。香りはさっぱりとした、そして清々しさを伴った、花畑系の香り。白っぽい花畑を連想させるような。青々しさと、ハッカ?とまではいかないけれどスースーした雰囲気がある。
 
 口に入れると、甘~い口当たりだけど、数秒後にはしっかりとした酸味と、辛口系リースリングらしい、ちょっと苦さを帯びた旨味が。それでもって、意外なほど蜂蜜系の風味が差し込んでくる。辛口リースリングのはずなのに、蜜と、ちょっと苦みを帯びた旨味がやけにくっきりと迫ってくる。とてもいいような気がする。ブルゴーニュの白ワインなどに比べれば、価格の割に内容のしっかりしたものを出してきたように思う。明日も楽しみだ。
 
 ※翌日は、前日よりもさっぱりとした味わいと苦みが増して、辛口リースリング然とした雰囲気が楽しめた。ハッカ系のさっぱりとした風味も生きている。蜜も清々しさも健在で、芳醇、というほど複雑なワインではないとしても、旨いものには違いなかった。
 

【1595】Fontana Fredda Barbera d'Alba 2015

 
バルベーラ ダルバ 2015 フォンタナフレッダ 750ml
 
 まず、見た目は不透明さを若干伴った、深くて暗いワインレッド。今回は、あまり青紫色っぽいニュアンスは感じない。
 
 香りは、赤ワインとしては白ワインに近い、ちょっと米ぬかっぽい匂いを伴っている。けれども紫色のお線香っぽい香りが基調。
 
 口に入れてみると、強い酸味を伴った、きっついやつが来た。タンニンも結構なものだからか、酸っぱくてごつい感じがする。それでいて、ミルキーな飲み口があってしんどくはない。酸味が苦手な人には地獄だろうけど、酸味が苦手ではないならアリだとは思う。
 
 カベルネソーヴィニヨンやメルローのワインには、これは無い。やっぱりバルベーラ種という、酸味がしっかりしたイタリア赤ワイン然とした代物ならではという感じがする。ただ、同じバルベーラでもアルド・コンテルノの品などに比べると、香りや風味の面で単調さは否めず、凝った感じが無い。値段的にも大きく下回るので仕方がないかもしれないけれども。
 
 ※二日目もあまり変わらず。あまりふるわなかった。
 

【1594】Maison Jessiaume Bourgogne Chardonnay 2013

 
vinica.me
 
 このワインは、一応ブルゴーニュの平格ということになっているけれども、知らないメーカーだし、「メゾン」ってついてるってことは自社葡萄栽培モノではなく、買い付け葡萄モノってことなので、そんなに期待すべきではないのかもしれない。でも、気軽にワインが飲みたい気持ちだったので、こいつをやってみることにした。
 
 コルクを抜くと、まず米、米糠系の香りがした。シャルドネでできたワインでいえば、「シャブリ」に近いような香り。グラスに注いでみると、白っぽい透明感のある白ワインで、これまた、「シャブリ」に似ている。香りは、米糠に、ほんのり甘い蜜のような匂いと、すっきりとした酸味を予感させる花束-台所洗剤系の香りを伴っている。とても気持ち良い。
 
 口をつけてみると、非常に酸っぱい!さっぱりとしていて、甘味はあるけれども酸味のシャープな感覚が先立つ。スレンダーな白ワインだ。苦みは少なめ、蜜の香りや重量感で魅せるようなワインではなく、小柄でさっぱりとしたところで美味くまとめてきたという感じ。このワインは平格ブルゴーニュなので、こういうまとめかたはマイナス評価よりもプラス評価。格付けにみあった味を、しっかりと届けてきた感じだ。まったくすごくないワインだけど、よくできたワインだ。
 
 ※二日目は、やや風味が、落ちた印象はある。でも、価格を考えれば求めすぎかもしれない。二日目はブルゴーニュの白ワインとしてはちょっと物足りなかった。
 

【1593】Chateau de Saint Cosme Gigondas 2012

サン・コム ジゴンダス
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 ジゴンダスという(エリアの)ワインはたいてい頑丈なので、このワインは抜栓して5時間放置してからスタートしてみることにした。
 
 まず、グラスに注いでみると、とても黒々としていてねばねばしている。思ったよりは茶色っぽいカラースペクトルで、青々しさは感じられない。「赤茶色」に近い黒。
 
 香りは、抜栓した瞬間にチョコレートっぽい香りがフワーっと来たけれど、グラスに注ぐとすごーくアルコール臭が強い。エタノールな匂いだ!もちろんそれだけでなく、外国産チョコレートのような、濃ゆいチョコレートの刺激と、「梅系お線香と何らかの香木の中間のようなやつ(どう言語化すればいいんだろう?でも、このタイプの香りは濃いワインには珍しくはないんだけど)が匂っている。強い。
 
 口をつけてみると、むせかえるようなアルコールとタンニン、濃いというより、力強いワイン。飲むと、やはり香木を連想させる風味があって、非常に大柄で力任せなワインの割には、丁寧にまとまっている。もちろんタンニンが強くてビシビシしているけれども、たぶん、それが力強い飲み心地の源泉になっているんだろう。
 
 しかし、そこからが良い。イチゴミルクの風味を帯びて、香りが大きく広がってきた。少し肉っぽい風味を伴うようになってきた。ジゴンダスはでかいだけでなく、華やかで魅力もあるんですよ、と教えてくれるような。
 
 ※翌日は、インクっぽい印象を伴った力強さに。まあ、強いワインでございますこと。