北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0041】Aldegheri Valpolicella Classico Superiore 2005

 
http://www.cellartracker.com/wine.asp?iWine=439307
http://www.cantinealdegheri.it/html/scheda1.aspx?idprod=76
 
 夕食は、ブロッコリーと塩肉のピザとアンチョビのきいたピザ、アランチーニ一個。ピザにワインという組み合わせはイタリア的には珍しいほうで、ビールやコーラと頂くのが当世流らしい。でも、レアな赤ワインを呑む機会を逃すのは勿体ないので、下町の酒屋で購入したのがこれ。よりにもよって濃厚型のバルポリチェッラだが、17.5ユーロという値段とラベルの立派さに釣られて、ついつい手にとってしまった。
 
 香りは“厳かな甘い香り”とでも言いたくなるような、ちょっと澄ました上品なモノ。はじめ、鼻をぬけるような揮発性を感じたけれども、呑んでいるうちに香りが馴染んできて、口に入れた時〜飲み込んだ時にフワーッと甘みが広がる程度の心地よさに。
 
 色は見事としか言いようがなく、ライトに透かすと向こう側が透けてみえる、それでいて決して薄い色ではない紫色。ほんの僅かに赤みがかっているが色褪せているわけでもなく、ルビーのように輝いている。色だけを言うなら、ここ暫くのなかでは最も美しいワインレッドだった。
 
 ひとくちめの印象は「渋っ!」という感じだったが、渋みはすぐに気にならなくなり、甘みとジューシーな感覚へと置き換わっていく。口のなかのボリュームも十分。驚いたことに、ピザとも意外と喧嘩せず、アンチョビやブロッコリー共存してしまっている。
 
 2グラス目ぐらいで渋みが勝り始めてウザいかな?と思ったけれども、中盤以降、その渋みに舌が馴染んでむしろ魅力的な特徴に化けはじめた。この頃から、味の面でも香りの面でも木の実のようなニュアンスが漂いはじめ、なおかつ男性的な力強さまで感じられるようにもなってきた。結局、この最終形態がいちばん美味で、夕食が済んだ後もたっぷりと堪能させていただきました。これで2000円ならCP的に十分すぎると思うけれど、このバルポリチェッラは日本国内では入手困難かもしれない。