北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0053】Tuarita Rosso Dei notri 2007

 
トゥア・リータ ロッソ・ディ・ノートリ[2007]
 
 有名どころ・Tuaritaのセカンドライン。サンジョベーゼ50%、メルロー30%、カベルネソーヴィニヨン10% シラー10%という内容。ブレンドしまくりというのは、イタリアでもボルゲリ地域では珍しくない仕様だ。どういうテイストになるのか。
 
 線香系っぽさ+葡萄系の香りが穏やかに匂ってくる開幕でスタート。こないだのブルネッロに比べると、同じ線香系でもどこか丸みを帯びていて、ガチゴチの線香系ではない。澄ましまくった雰囲気も感じられず、遠くからバニラっぽさと鼈甲飴っぽさも漂ってくる。グラスに注いだ色は透明感を帯びたストレートな紫色で、赤みも黒みも不透明感も無い。
 
 味は、一口目は酸味が強くてビビったものの、すぐに馴染んで円やかな酸味+そこそこの厚み。タンニンの渋さも程々でなおかつジューシー、割と友好的な滑り出し。…と思ったら、呑みきって一分ぐらいした時の後味が、まるでレモン果汁のような感覚でびっくり。赤ワインなのに、口のなかに残るレモン果汁?!意外と爽快かもしれないけれども、こりゃなんなんでしょう。おかわりした時に、顔の周りにまとわりつくサクランボやキウイのような風味も相まって、赤ワインにしては爽快な…爽快!?自分の舌がおかしいんじゃないだろうか?まずくはないけれど、不思議な感じだ。
 
 その後も、飲み口は爽やかでフルーティーでありつつも、一定のボリュームを保った赤ワインとして、人あたりの良さを存分に発揮。線香系の香りも最後まで失われず、良いテンションで終始いただけた感じ。値段相応の値打ちかな、と思う。