北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0055】Jermann Pinot Grigio 2006

 
イエルマン ピノ・グリージョ (2007年)
 (注:↑リンク先は、ヴィンテージが異なります)
 
 最近、やたらとピノ・グリージョ種のワインを呑む機会が多いような気がするけれど、これもその一つ。今度は一流どころの通常型ピノ・グリージョを選んでみた。お値段も少し高めの2600円ほどで入手。
 
 コルクを抜くと、蜜の香りをほんのりと伴った酸っぱい葡萄の匂い。先日のファルネーゼのピノ・グリージョと同系統のもので、こちらのほうが若干匂いが強いものの、決定的に違うというわけではない。
 
 けれども口に含んだ後の感触はかなり違っていて、いきなりトロっとした口触りに、わけわからんちんな味と香りが襲ってきて出だし快調。香りの酸っぱさに比べれば味に占める酸味の割合はかなり少なく、非常に滑らかな風味。ペラペラ感には程遠く、味の横幅もそれなりに豊か。後味もまずまず長く、酸味と苦みとフルーツ感がバランス良く合わさっている。歯茎や歯の間に、なんか物凄く濃厚な風味の塊みたいなものが溜まるような感触があって、時々舌なめずりしながら呑むといい感じ。
 
 後半は、意外とおとなしめの展開で、“コクと風味の豊かな水のような液体を呑んでいるような”感触。間違いなく旨いし、厚みもあるけれども、ヤンチャさや意外性はあまり感じられず、良く言えば上品で安定した、悪く言えば予定調和の展開。個人的には、もうひと暴れして欲しかったかもしれないけれども、安定感とエレガントさを求める限りは、こういうのもアリなのかもしれない。魚料理にはとても合いそうだ。