北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0058】Michele Satta Bolgheri Rosso 2005

 
 ミケーレ サッタ ボルゲリ ロッソ (ヴィンテージ注意!)
 
 今日は嫁さんの手による、ガーリックバターを使ったトマトのグリルと鶏のつくね、玉葱とジャガイモの冷製スープ、冷凍ソラマメを暖めたもの、ガーリックトースト。こういう洋風のメニューを嫁さんに任せるというのは我が家には珍しい展開。嬉しくなって、食事にフィットしそうなワインを呑んじまえ、と決定。ネットで購入した、2300円のボルゲリ赤ワインを選択、これなら大抵の洋食に合うだろう。
 
 香りはそれほど強くないものの、人当たりの良さそうな、甘さと果物っぽさの混じった匂い。まぁ、匂いに関してはごく普通の滑り出し。
 
 一口目は…なんと意外なことに小松菜のような感覚。えっ?と思った瞬間、それがイチジクに非常に似た味と香りにとってかわって、その後、葡萄とサクランボが主体のジューシーな味が口いっぱいに広がった。これはいい!料理との相性もとても良く、パンやトマトが実に旨い。食事の最中は、イチジク風味が引っ込んで食事の盛り上げ役に徹してくれた。ジャガイモとオニオンの冷製スープとも喧嘩せず、大人しくしている。
 
 食事が終わって再確認すると、やっぱり味と香りの両方にイチジク風味が感じられ、さらに草っぽいが香りが感じられるようになってきた。けれども、葡萄風味やタンニンとも上手に混じり合っていて、大変呑みやすく、この風味が鬱陶しいという印象はまったくない。舌ざわりや口のなかに残るボリュームもちょうど良い案配で、ジューシーで、中盤以降も全くダレる気配が無い。味も香りも、いつまでもシッカリしていて、そのくせどんどん呑めてしまう。
 
 この価格帯のボルゲリ赤ワインシリーズは、今のところバランス重視型の人なつっこいワインに遭遇することが多く、赤ワインの苦手なうちの嫁さんも結構呑んでくれる。偉大なワインという言葉は該当しないかもしれないけれども、フレンドリーで食事に合わせやすく、しかも風味にワンアクセント加わっているこのワインは結構優れものかもしれない。値段もそんなに高すぎないし。