北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0068】Yellow Tail Cabernet Sauvignon 2008

イエローテイル カベルネソーヴィニオン
 
 各種blogでは大人気、2chワイン板ではすこぶる評判の悪いオーストラリアワインのイエローテイル。しかし、はるか昔に呑んだ記憶では、それほど悪いものではなかったように記憶している。それなら今呑んだらどうなるか?実験的に、呑んでみることにした。近所の酒屋で890円。ボトルの後ろには「赤身の刺身、中華、パスタ、すき焼き」に合うと書いてあるので、それに合わせて焼きそばとカツオの刺身を合わせてみることにした。2chの悪評は嘘かまことか?
 
 鼻でクンクンを近づけると、びっくりの濃いチョコレートバニラ臭。そこに、葡萄かサクランボの香りとアルコール臭がふわーんと襲ってくる。甘い匂いの揮発性が特に高いようで、とにかく甘さが前面。味は…なんだこりゃ?口当たりはそれほど悪くはないけれども、舌にワインが触れた時の甘みが、かなり風変わりで、砂糖をぶちこんだ牛乳を連想する。後からじんわり甘いというのではなく、前のめりの甘さが、下唇の後ろ辺りから舌の前方→後方へと駆け抜けていく。念のため、カツオの刺身や焼きそばと一緒に食べてみると、今度は甘さが食べ物の味覚にまとわりついて困ってしまう。そういうタイミングで甘さの自己主張されても…困ります…。
 
 その後も、甘さが先頭を切ってしゃしゃり出る展開は変わらず。香りの甘さと、味の甘さのダブルパンチで結構フラフラになりながらのお付き合い。カベルネソーヴィニヨンといえばカベルネソーヴィニヨンには違いないかもしれないが、それ以前に、このしつこい甘さ、どうしたものか。よくあるカベルネ赤ワインと苺牛乳を交代に飲むと、これにかなり近いかもしれない。もう少し甘さが大人しければ呑めなくもないだろうけれども、なるほど、これは苦手な人は苦手な味だと思うし、ワインとして趣深いという路線とも違う。