北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0085】Feudo Monaci Aglianigo Del Vulture 2006

 
フェウド モナチ の各種ワイン(トスカニー)
 
 近所の酒屋で購入した、バジリカータ州の地元ワイン。葡萄品種はアリアニコ、以前に同じメーカーのプリミティーボと対面したことがあったけれども、こちらは2006年産とちょっと若い。値段は1200円、コストパフォーマンスはいかばかりか。
 
 コルクを抜くと、僅かに漂うバニラ香りと、ジャムの匂い。そして何故か、ウォッカを彷彿とさせるエタノール臭がモワーンと漂ってくる。なんだかゴツそうな風采にちょっとビビる。グラスに注いだ色は、少しだけ茶色の混じった赤色。透明感が高い。
 
 味は…甘口!アリアニコ辛口とラベルにあるのに、結構甘い。しかし甘ったるいというほどではなく、甘みの後に気持ちの良い渋みが追いかけてきて、すぐに引き締まる。渋みが後を引いて苦労するかと思ったけれど、そうでもない。下地になっている柔らかな酸味のためか、意外と呑みやすく、気持ちよくタンニンが入っていく。暫くすると、味の先端部の甘みが引っ込んで、ジャブジャブ呑めるけれども張りを失わない味に。そして口の中に含んでもてあそぶと、葡萄のようなジャムのような、味と匂いを満喫できる。後半になると、揮発性の強い香りがむしろグワーッと盛り上がってきて益々巧い。
 
 酸味、ジューシーさ、タンニンのバランスに優れた良い赤ワインだと思う。前回のプリミティーボほどの感動と驚きは得られなかったが、それは贅沢な悩みのうちに入るのだろう。十分満足な一本だった。