北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0086】Vie di Romans Flors di Uis 2006

 
フロールス・ディ・ウィス[2008]/ヴィエ・ディ・ロマンス(注:ヴィンテージが異なります)
 
 外で食べる機会に、予め許可を貰ったうえで持ち込んだワイン。このときの夕食内容は、前菜(烏賊を混ぜたラタテュイユ、ローストビーフ、キビナゴの唐揚げ)、地元の刺身、シーフードあれこれホイル焼き、豚肉冷しゃぶ、キーマカレー、など。持ち込んだのはヴィエ・ディ・ロマンスのブレンドワイン*1だけど、何故かこのワインは楽天では殆ど取り扱っていない。シャルドネ系なら沢山あるのに…。
 
 香りは、リースニングっぽい甘くて清々しいやつが真っ先に感じられ、干し草の匂いがそこから僅かに滲み出てくるような感じ。色はけっこう濃い。どうせ薄いレモン色でしょとか思っていたら、割とがっちりとした黄色だった。もしかして、スイスイ系じゃなくてガチンコ系?
 
 味は…うひゃーガチンコ系だ!苦みとコクの強い、後味の長い辛口モード。妥協を許さない、すごい風味がぶわーと広がって、ちょっと濃さが目立ちすぎて腰が引けてしまう。酸味や軽さはあまり感じられず、ゴッテリとした味わいに直面する。刺身や魚料理を邪魔するとまではいかないにしても、料理に寄り添うというよりテーブルの主役になってしまっている。
 
 しかし、中盤以降は酸味が少しずつ目立つようになってきて、苦みやコクや後味の長さと酸味とのバランスがかなりとれてきた。「イタリア白ワインなのにお立ち台ですか?」と思いきや、そこは辻褄を合わせてきてくれた。後半の展開に正直ホッとした。
 
 このボトル、長距離を輸送したうえに、何が出てくるか分からない料理に合わせるという無茶な使い方をしたなかで頑張ってくれた。というよりも予想外に頑張りすぎて困りかけた。適切な環境下でボトルと真剣に向き合うような呑み方をするか、もっと偉そうな料理に合わせるかすれば、さらに理解が進んだかもしれない。(料理とワインの双方に)かわいそうなことをしてしまった。

*1:マルヴァジア・イストリアーナ50%、フリウラーノ35%、リースリング15%という組成