北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0136】Vie Di Romans Pierre Sauvignon 2007

ヴィエ・ディ・ロマンス ピエーレ・ソーヴィニヨン 2007
 
 今日の夕食は鰤大根と御飯というシンプルなメニュー。なら、食後にチーズを囓りながら美味いワインを呑もうと思い、開栓したのはイタリア北東部の約4000円のちょっとよさそうなやつ。白ワインのくせに14.5%のアルコール度数で、鼻息が荒そうではある。
 
 グラスに注ぐと、蜂蜜色を帯びた黄色い液体。かなり色は濃い印象。香りは、派手なバニラ臭とメロンの香りが先行し、その奥からようやく蜂蜜と花畑の匂いが追いかけてくるような感じだ。全体的に、相当に甘そうな雰囲気が漂っている。
 
 味は…おお、苦みを伴いつつも、香りにぴったりの甘み先行型。柔和でトロっとした感触で、口に入れた時と呑み込んだ後で苦みのニュアンスが変化し、前半は明確に、後半はまろやかに感じられる。なんというか、呑み込んだ後、気持ちよい鉱質と葡萄っぽい尻上がりな酸味がじんわりと残って甘み成分と調和してくれる。それと僅かに炭酸のような痺れも感じられるような。これでアルコール度数14.5%というのは信じられない。スイスイといけてしまう。
 
 後半になると、苦みが鉱質風味に溶け込んで、甘い風味と一体化した円やかな飲み物へと変化。いかついというよりはナデ肩のワインは、ニュージーランド産の一切れ150円のチーズとも上々のマッチング。程度の良い華やかさとバランスを保った良いワインで、アルコール度数に見合わずあっという間に呑んでしまった。値段を考えれば立派なもので、先日のこれと比べると、たぶん互角ぐらいに渡り合っているような。すごいじゃんVie Di Romans!それにしても、このワインはオーク樽を使わずステンレス発酵させているらしいが、どうしてこんな風味に落ち着くのか?かなり不思議に思った。