北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0138】Les Tannes Tradition Sauvignon Blanc 2008

 
レ・タンヌ・トラディション・ソーヴィニヨン・ブラン[2008]
 
 1000円ぐらいの安いフランス白ワインというのは、そういえばあまり選んでなかったような気がする。これは安ワイン道場さんでもオススメされていた一品。さて、どうなるか。
 
 グラスに注いだ色は、残念なほど薄い黄色。ところが香りはレモングミが強烈に匂い立ち、ちょっとだけコルクの匂い(人造コルクなので、たぶんワインの匂いだろう)と草の香りが感じられる。値段を考えれば、相当に強い香りだ。グラスに口をつけると、味は簡潔サッパリ系だけれども、鉱質っぽさが感じられた後に尻上がりにフルーティな感覚が広がる。フルーツとしては葡萄やメロンよりはシトラス系がイメージされた。口に入れてちょっとの間の酸味のせりあがりと引っ込みもなかなか楽しい。
 
 キスのマリネや鶏肉、チーズベーコンフランスパンなどに合わせて呑んでいると、次第にグレープフルーツジュース味が目立ってきた。苦みと柑橘風味が強くなってきたせいか?香りは一定の濃度を下回らない。ただ、後半はやっぱり単調さが気になってくるわけで、このあたり、安い白ワインの宿命なのかもしれない。けれども、このテーブルワインを時間をかけて一人で呑むなんていうのがたぶん間違いなわけで、本来は、四人ぐらいでテーブルを囲む昼食でグラス二杯分ぐらいずつで分けて呑む分には価格以上のポテンシャルを発揮してくれそうだ。用途を違わなければ、たぶんいける。