北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0139】Chateau La Cabanne Pomerol 1995

シャトー・ラ・カバンヌ [1995]
 
 このワインは、以前にフランス料理と一緒に対峙したことのあるやつで、そのときは凄まじい体験に驚きまくった記憶がある。今回、同じヴィンテージのものが見つかったため、購入して暫く休ませたうえで開栓してみた。調達経路や呑む時のコンディションは異なるものの、あのとき旨かったワインが今回どのように体験されるのか、非常に気になるところ。
 
 グラスに注ぐと、ほんの少しだけ茶色がかった、なんだかテラテラとした紫の液体が現れた。ボトルから注ぐ時に凄い澱がついたので残りはデキャンタへ。香りは、チョコレートとバニラとストロベリームースを足したような甘美きわまりないにおいがあがってきて期待度大。
 
 最初の味見では、オイリーで淡い飲み口、香りとのギャップが大きすぎる感じで、味の面では正直それほど感銘を受けない。けれどもこの段階ではワインはちょっと冷えていたし、澱を取り除いて暫く放置してナンボだろうということで放置。
 
 二時間ほど経って呑んでみると、前よりもスパイシーでジューシーな雰囲気に変化。ようやくぶっきらぼうな味でなくなって、香りにも幅が出てきたような気がする。パルマハムやグリッシーニに合わせるともうちょっと豊かな感触になり、以前の体験を思い出すような感触も。ただしフランス料理に合わせているわけではないせいか、なんかしっくりしない。結局、「そこそこ美味いフランスワイン」と「そこそこ美味いイタリアの食べ物」の組み合わせに終わってしまったような。やっぱりちゃんとしたコンテキストが用意されてないと駄目なのか?それともボトルそのものの保存状態の差によるのか?悪くは無かったけど、突出した体験には至らず。難しいなぁ。