北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0151】Masi Costasera Amarone della Valpolicella Classico 2005

マァジ コスタセラ 2005
 
 さて、白ワインを開けた後は、ちょっと重い赤ワインを。すごいやつを呑んだ後だから、それに負けない赤ワインを選ぶとしたら濃いやつが良いだろう。そう思って、ヴァルポリチェッラのなかでもアマローネの名を与えられているものを選択。
 
 グラスに注いだ色は、かなり黒っぽい、けれどどこかルビー色めいた、ヴァルポリチェッラらしい色合い。香りはファンタグレープを真っ先に連想させるものがあったけれど、漆喰のような、トルエンのような、非常に揮発性の高い成分が混じっているらしく、ツーンと来る。
 
 味のほうは…うへぇアルコールがきつい。強精されたような、アルコールっぽさが鼻につく。ほんのりとした甘みとかなりの酸味が味の主体っぽいけれども、これが例の強精っぽさや揮発性っぽさと微妙にマッチして、不思議きわまりない雰囲気を醸し出している。ただ、明確に旨いというほど旨いかというと、これは微妙。なんだか凄いっぽい印象だけど、好みではないかもしれない。
 
 ところが、ここにゴルゴンゾーラチーズが入ると凄まじいポテンシャルを発揮。癖のある者同士が、滑らかに穏やかに溶け合ってうまくてしようがない。非常にくつろいだ雰囲気が出来上がって、なんだか別世界が開けてきた。慣れてくると、ラムネのような爽やかな匂いが混じってくるからますますわからない。普通の赤ワインとは全く異なった味と匂いに翻弄された感じがする。このワインは今の自分の好みからはかけ離れている。けれども、匂いの変化や風味から察するに、きっと良いものなんだろうと思う。
 
 ※翌日になったら、匂いと味がさらに濃縮されてとんでもないことになった。呑みにくいことこの上なし、けれども好きな人にはこういうの、たまらないんだろうなぁ。