北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0153】Chateau Faugeres Saint-Emilion Grand Cru 2004(ハーフサイズ)

シャトー・フォージェール(※リンク先はヴィンテージが異なり、フルボトルです)
 
 この数ヶ月、ボルドーの赤ワインにイタリア系の軽い料理をぶつけては「うまくいってない気がする」と感じることが何度か続いたので、次に開ける時にはフランスっぽい食べ物の時に開けようと思っていたら、機会が巡ってきた。デパ地下で購入した牛肉の赤ワイン煮込み、これとならいけるんじゃないか。
 
 開栓すると、非常に瑞々しい葡萄の匂いが広がり、その後をバニラの甘さが追いかけてくる。ほこりっぽさも混じっていてちょっと立派な様子。ただし、色は黒っぽい不透明なワインレッドで、なかなか汚くみえる。
 
 口をつけてみると、新鮮なジューシーさが先行するけれどもタンニンもしっかりしていて、厚みのあるモノを呑んでるゾという印象を受けた。酸味は少なめ、バターっぽさが強いわけでもなく、派手派手という感じでもない。けれども味と香りのフレッシュさだけを楽しむだけのワインという感じではなく、安くて旨いタイプのイタリアワインとは方向性が大分違う。味も少しだけ埃っぽくて、これもなんかいい。
 
 用意した赤ワイン煮込みとの相性は抜群で、肉と一緒に食べたときだけサクランボのようなニュアンスが顔を出すようになった。対して、肉やソースのほうも、このワインと合わせると甘みとコクの両方が目立つようになってすばらしい。埃っぽさも捨てがたい魅力として最後まで楽しめた。食べ合わせって大事なんだなぁ。