北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0299】Ca'di Frara Apogeo Riesling 2008

 
 アポジェオ・リースリング[2008]/カ・ディ・フラーラ
 
 疲れている日に何を呑もうか散々迷った結果、リースニングなら問題ないんじゃないでしょうかとなって開栓した一本。産地はロンバルディア州、聞いたこともないメーカーながら、1850円での購入。
 
 色は、レモン色でも麦藁色でもなく、金色を薄くしたような、とてもきれいな色。少し炭酸が混じっているのか、グラスの表面や水面に細かな泡が幾らかくっついている。鼻を近づけると、花畑と蜂蜜を足したような、それでいてオイリーな香りがプワーンと鼻腔に入ってきた。その甘そうな匂いの芯のところには、水仙のような匂いがおさまっている。
 
 口をつけると、なんとも軽い口当たり、スーッとワインが喉に入っていくような。とても呑みやすく、引っかかりどころが無い。それでいて、口の中には仄かな苦みと軽い酸味と甘みが長く余韻となって残る。こりゃいい塩梅だ、じゃあもう一杯…とグラスに鼻を突っ込むと、ピーナッツか何かのような匂いが混じっていると気付いた。これはいい。そして口のなかがジュルジュルに潤うような感覚。
 
 さらに呑み進めるうちに、口当たりは軽いままながら、匂いと後味に、ピーナッツ・油っぽさ・コクを連想するような感覚が一層強まり、呑み心地は軽いけれども、後味がどっしり踏ん張った、土台のしっかりした味わいに変貌した。軽いけれども面白い感覚を伴っていて、どこかどっしりしたワイン。大変おいしかった。