北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0390】Chateau Sainte Colombe 2004

 
シャトー・サント・コロンブ[2004]
 
 ボルドーのワインは過去に低価格帯であまり良い目に遭ったことがなかったこともあって、ほとんど未開拓。作り手を覚えようにも生半可なことでは覚えられそうにない。そこで、『ワインに手を出した』さんの所で値段の割に高評価だったワインを購入し、順次呑んでみることにした*1。今回は手始めとして約1000円という激安ボルドー
 
 においをかぐと、先日のジスクール量販品ほどの愛想いっぱいの甘さはみられない。もう少し堅苦しく、暫く空けていなかった木製戸棚の奥の匂いを縫って、チョコとチェリーっぽい匂いがこみ上げてくる。でも値段を考えれば立派で、ちょっとかっこいい。
 
 口に入れると、軽い渋みと柔らかくて甘い口当たりが来た。タンニンも苦みも非常に穏やかで、これまた弱めの甘さとも相まって非常に良い具合にバランスがとれている。軽くて酸味の強い系統の赤ワインの良バランスはイタリアでよく出会うけど、これは軽くて酸味がそれほど強くないなりにバランスが取れているような。こういう経験は、今まであまり無かったような気がする(それでも敢えて思い出すと、プリミティーボのよくできたやつが連想された)。呑みやすく、柔らかく、チェリーのような果実っぽさもそれなりにあって、なかなか幸せ。『ワインに手を出した』さんのところには「さらさら流れる小川の小石のような」と表現されてたけど、なるほど、そんなイメージかもしれない。
 
 そうこうしているうちに、果実っぽい匂いがギュッと強まり、揮発性の強い匂いも混じってきて、柔和さをそれほど崩さないまま全体的にスケールアップ。これが1000円のボルドー?味も匂いも展開もかなり良いように体験された。
 
 ※二日目になると、夢が醒めたようにのっぺりとしたワインに戻っていて、匂いも弱体化。さっくり呑んでしまうほうが吉か。

*1:ちなみに他に購入したのは、ボルドーのChateau Lanessan 2003とローヌのChateau de Saint Cosme “Les Deux Albion”2008。