Carmes de Rieussec
この記録をつけ始める前から、甘いワインが好きでドイツ/イタリア産をよく飲んでいたけれど、ボルドーが誇るソーテルヌは呑んだことがない。そこで、このワインを呑んでみることにした。このボトルは「3/11に宮城県で震災に遭遇したためラベルが汚れたアウトレット品」として1500円ほどで購入したもの。あの頃の東北地方はまだ寒かったので、たぶん痛んでないでしょ、とか思いつつ開栓。
色をチェックすると、「黄色っぽい」という表現が似合う、割と黄色だけを連想するような色。粘性が高く、グラスのへりについた液がべっとりとした感じに見える。匂いをかぐと…こりゃなんだ素敵だ!はじめにライチ・南洋系果物・無花果あたりを思わせるようなの甘さがフッと漂い、その後すぐにカスタードクリーム+バニラのような匂いがたっぷりと。けれどもカスタードクリームのようなモッタリ感とは違って、何か、シャンとした植物系の凄くトーンの高い匂いが混じっている。そしてちょっとだけニスっぽい。
口に入れると、匂いがそのまま口のなかに広がる。植物系のトーンの高い匂いは、そっくりそのまま気持ちの良い酸味になって甘さと同居して抜群の美味さ。ものすごく甘いんだけど、匂いのせいか酸味のおかげか爽快感を伴っていて呑みやすい。後味も「甘くてべったり」っていうより「甘い果物を食べた後」ぐらいの甘さ&酸味なので三杯ぐらいまでは苦痛にはならない。
一度に呑める量は限られているけれど、おいしいデザートワインだった。極上クラスは凄いんだろうなぁ。