レ オー ド ランシュ ムーサ [2004]
(※リンク先はヴィンテージが異なります)
このワインは、格付け第五級のシャトー・ランシュ・ムーサが2001年から作り始めたセカンドラインのワイン、とのこと。で、このボトルはまさにその2001年に作られたボトル。どうなることやら。
コルクを抜いてみると、コルク裏はカシスリキュールのように濃厚、長めのコルクに201の刻印が。グラスをのぞくと、それなりに濃いワインレッドながら、意外と透明度があるというか、光に透かすと向こう側がかろうじて見えそうな雰囲気。鼻を近づけてみると、意外とサクランボっぽい、酸味を予感させるような果実味。その後ろから、煙突臭がゆっくりと追いかけてくる。
口に入れてみると、草の茎みたいな風味を伴う苦味がどっとやってきて、数秒遅れでびっしりとしたタンニンが口のなか、特に上顎部に広がった。酸味は控えめで、円やかな舌触りに包まれていて刺々しくない。かといって甘ったるいというわけでもなく、甘味はかなり控えめで、なんとなく非-享楽的。時間が経ってくると、タンニンの厳しさが和らいで、腐った切り株のような風味が漂い始め、呑みやすくも古めかしい雰囲気に。「おいしい」とは少し違うけれど「ボルドーっぽい」ワインだなぁとは思った。