北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0566】Yellow Tail Shiraz 2010

 
イエローテイル(イエローテール)・シラーズ[2010]
 
 オーストラリアのイエローテイルシリーズは、昔から、甘ったるくて割と苦手なワインだった。けれどもそのなかでシラーズは割といい感じの飲み物だったと記憶しているので、数年ぶりにやってみることにした。
 
 グラスに注いだ色は、それなりに濃くて少しだけ青紫方面の混じったような赤ワイン色。少しだけスパイシーな感じを伴った、チョコ系の甘いお菓子のような匂いが漂っている。ワイン的な果実臭はその後から。
 
 口に入れると、まず妙に甘い気配がワッと来て、その後から葡萄酒らしい果実味と酸味がきた。渋味はそれほど強くなく、とにかくキャラメルみたいな甘さが出張り過ぎていて「おまえひっこんでろ」と難癖をつけたくなる。コクのある味だけど、バター飴に近いしつこさを伴っている。味や匂いが全体的に強いワインだけど、パワーバランスが甘さ・濃さに傾いているような気がする。せっかくスパイシーで酸味もギュッとしていて、どこか紅茶飲料みたいなニュアンスもあるんだから、この甘ったるさを削れば大層おいしいだろうに…とか思ったけど、こういう甘いワインを望む人はそれなりいそうな気がする。きっと私はお呼びじゃないんだろう。
 
 で、二杯目ぐらいで飲み飽きてきて、安ワイン道場さんはこのワインをどう呑んだのかなと思って調べたら「飽きたら冷やせ」というアドバイスが!早速冷蔵庫で冷やしたところ、少し甘さがひっこんで飲みやすくなった。さすが師範!と思った。
 
 ※二日目になったら、いやらしい甘さがだいぶ引っ込んでバランスがだいぶ良くなった。スパイシーな感じも飛んでしまっているけど、それを差し引いても明らかに美味しい。新鮮な果実味がギュッとしていてコクと酸味とビターが過不足ない、安くておいしいワインになった。一日でボトルを開けてしまう人ではなく、ボトルを数日かけて消費するような人には悪く無いかも。