北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0585】Celler des Ursulines Aloxe-Corton 1er Cru "Les Valozieres" 2003

 
セリエ・デ・ウルシュリーヌ・アロース・コルトン・プルミエ・クリュ “レ・ヴァロジエール” 
 
 今日の料理は、納豆ご飯、豆腐と野菜の味噌汁、キュウリそのほかの浅漬け。ご飯がこんな感じなので、食後、チーズと一緒にこれをやってみることにした。コート・ドール南部*1のなかでは一番北部のアロスコルトンの一級で、我が家で呑むコート・ドールものとしてはかなり北側な一本。
 
 色を見ると、我が家で開けるコート・ドールものとしてはかなり濃い。それなり透明感がある感じで、赤茶けてもおらず青みがかってもいないような色合い。においをかぐと、強いアルコールっぽさとイチゴジャムのようなにおい、そして獣っぽさが少し混じっているような。
 
 口をつけてみると、入り口は非常になだらかで、時間の経ったブルゴーニュワインなのかな?と一瞬首をかしげた。ところが、そこから果実味が口のなかいっぱいにぶわーっと広がって、タンニンと木っぽさが全力で追いかけてきた。果実味は酸っぱさよりも甘さがやや強いような感じで、ややキュートかも。後味になると、軽い酸味と、このキュートな甘みが、少しだけ渋さを伴いながら余韻となって残る。やがて、苔むした切り株みたいな匂いがこんもりと現れて立派な風采に。飲み応えもたっぷり。タンニンも、邪魔というよりは図体のでかさを支える一要素のような感じで悪くない。
 
 いつも呑んでるブルゴーニュに比べると、タンニンの効きと、ガッシリドッシリ感があって飲み応えがある一本だった。それでいて果実味も香りも立派なもので、ただ図体のでかいだけのやつでもなく、細かいところはちゃんと細かく、メリハリもあるような。最後に澱がどっさり出てきて困ったけれども、澱を取り除いてぎりぎりまで呑んだ。
 
 ※200mlほどを密封容器に保存したものを翌日呑んだ。果実味と苔むした切り株臭がギュッと凝縮したような密度があって、しかも酸化で酸っぱくなってしまうでもなく。まだまだ元気いっぱいで、二日目のほうがさらにおいしかった。大満足。
 

*1:コート・ド・ボーヌ