北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0614】Philippe Bohrer Alsace Riesling 2010

フィリップ・ボレール リースリング2010
 
 まず開栓の段階で、短くて材質の弱いコルクだったせいか貫通&コルクのくずが少し液面に落ちてしまった。色は、少し赤みがかったところのある白ワイン色で、それほど薄い感じはしない。で、匂いのほうは澄んだ成分は少なめで、それよりもカスタードプリンを思わせるような、甘そうな匂いのほうが優勢。
 
 ところが口に入れてみると、匂いはすごく甘そうなのに割と辛口、きつすぎないけれどもしっかりした酸味に、ちょっとふっくらした感じを伴っていて、甘みは控えめ。かといって、そんなにシャープなワインでもなく、あまり余韻にならないような、短めの甘みなら感じられる。リースリングにしては不思議なワインというか、「匂いは甘口リースリングみたい」「味は辛口リースリングというほど研ぎ澄まされているわけでもない」という、なんだか変わったところに腰を落ち着けちゃっているような。
 
 とはいえ、呑み進めていくと、段々と辛口リースリングらしいスッキリとした花の匂いと、ある程度まではキリリとした白ワインの味になって、幾らかアルザスリースリングっぽいイメージに近づいてきた。さりとてある種のふっくら感・果実味の豊かさは失われていないので、トータルとしてはなかなかな雰囲気になってきた。少し風変わりな趣向だけど、1200円しない値段を考えれば頑張ってるなぁと思った。
 
 ※翌日呑んだ残りは、豊かさが削げ落ちた感じで普通のアルザス(安)白ワインになっていた。