北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0646】Christphe Bryczek Morey-Saint-Denis 1er Cru "Cuvee du Pape Jean-Paul II" 2008

モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ“キュヴェ・デュ・パプ・ジャン・ポール2世”[2010]
 (※リンク先はヴィンテージが異なります)
 
 最近妙に忙しくて、ゆったり一休みが難しい日々。今日は久しぶりにゆっくりできそうなので、いなり寿司、お味噌汁、チキンカツの後にモレ・サン・ドニの一級をぶつけてみることにした。先日、村名と対峙した同メーカーの一級モノで、覚えているうちに比較検討してみたいと思って。
 
 まず色をチェック。…意外と若々しくない。透明感のある、赤茶色っぽい赤ワイン色で、先日の同メーカー村名に比べて暗い色だと思った。匂いをかいでみると、ほっこりとした、でも甘くて人をたぶらかすようなイチゴチョコっぽいの匂いと、トーンの高い、上級ブルゴーニュにこそ期待するような(あまり酒臭さに辟易しないで済むような)揮発性の高い匂いが渾然一体となってやってくる。
 
 口をつけてみると、うへっ酸っぱい!酸味というより酸っぱみという言葉の似合う、えらく酸っぱいやつが来た。そして意外と水っぽくて軽い。「軽いけれども内実がある」と弁護したくなるワインはブルゴーニュに多いけれど、このボトルの場合、水っぽいという表現のほうが似合ってしまうかも。匂いは村名よりこちらのほうが上品、味の次元では村名のほうがずっとおいしいような。
 
 とはいえ、口をつけた後の匂いの展開はさすがで、喉から鼻にかけて派手な匂いがもうもうと立ちこめて気分が良い。味の面でも幾らか果実味が利いてきて酸味との釣り合いが取れてきたような気がするけれど、味の伸び以上に匂いの伸びが凄い!後半はフルーツ爆弾のような気配も漂ってきて(匂いに関しては)盤石の展開。なかなか凄くなってきた。明日に残した1/2を楽しみにしよう。
 
 ※翌日になるとフルーツ爆弾が引っ込んで(温度が低かったから、もあるかもしれない)戻ってこなくなってしまった。一日目のほうが良かった。