北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0648】Domaine des Pierres Trichard Saint-Amour 2008 

ドメーヌ・ジャン・フランソワ・トリシャール サンタムール
 
 やたらと安いクリュ・ボージョレを見つけた!
 
 まず、グラスに注いで見ると、辺縁がやや紫がかったような、不透明っぽい赤ワイン色。平ピノ・ノワールに比べると、はっきり不透明な感じ。匂いをかぐと、まず水飴コーティングされたサクランボのお菓子みたいな、ちょっと人工的でかわいげな甘味がやってきて、瞬間的に「質のいいボジョレーだ!」とか思った。その後から、それなりに葡萄風味が追いかけてくるけれど、初手で水飴っぽい甘い匂いがしてすっかり嬉しくなってしまった。
 
 口に入れてみると、その匂いにいかにも似つかわしい、酸味が少し軽めの、甘くてキュートなやつがふんわりとやってきた。コーヒーっぽさとコクも感じるけれども、あくまで軽いところで水飴コーティングサクランボと調和が取れているような感じで、結構楽しい。凄みは無いけれども、気楽な心持ちで呑むぶんにはとてもいい。
 
 と思いきや、三杯目ぐらいになってくると、トーンの高い揮発臭+野苺+ココナツクッキーみたいないい匂いが混じってきて一層気分の良い飲み物に。気楽で心地よいところで、思った以上に愉しませてくれた。
 
 ※翌日に残ったやつは、水飴サクランボコーティングがとれてしまったような感じで、お世辞にもいいとは言えなかった。一日で呑みきったほうが良かったかもしれない。