北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0653】Gerard Gratiot Brut "Maison" (N.V.)

 
ジェラール・グラシオ ブリュット メゾン
 
 久しぶりのシャンパーニュ。色は、少し赤みがかってさえいるようにみえる、黄銅色っぽい色。で、泡の上昇速度はかなり速いけれども、細かな泡がしっかりと上がってきて、見た目的にリッチな雰囲気がする。匂いは、爽やかな匂いのなかに焼きリンゴ的な甘さが潜んでいて、これもうまそうな感じ。
 
 期待を胸に口をつけてみると、しっかりとした酸の気配と苦み、リンゴっぽい甘みがいきなり来た。その後から、口蓋にかけてじわーっと酸味が追いかけてくる展開。飲み込んだ後も、口のなかに酸味がしっかり残っている。どの味のベクトルにも力強さの感じられる、パワフルな感じがして頼もしい。
 
 呑み進めていくと、金属感とまではいかないけれども、軽い緊張感を帯びてきて、これがまた背筋が伸びるような思いがしていい感じ。「繊細」ではないかもしれないけど、値段を考えれば十分だし、これぐらいの泡モノをイタリアで探そうと思ったら、結局同じかそれ以上のお金を積まなきゃいけないような気がする。新世界になら…もっと安くて同等のパワーのワインがありそうだけど、緊張感まで揃っているかはわからない。シャンパーニュってやっぱりありがたい。