北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0696】Domaine Ramonet Chassagne-Montrachet 1er Cru Clos Saint-Jean 2006

 
[2006] シャサーニュ・モンラッシェ 1級畑 クロ・サン・ジャン ルージュ 750ml
 
 シャサーニュ・モンラシェは赤も白もあるけれども、全体的に赤のほうがお手頃なのでついつい赤に手を伸ばしてしまいがち。こいつは名門ラモネ家のハズレヴィンテージ、以前、同じメーカーの2007一級がふきこぼれたことがあったので、リベンジ気分での挑戦。
 
 ところが抜栓前にびっくり。暖房の効いた室内に一日置いているうちに水面が上昇、もしかして吹きこぼれるかなと疑っていたら、最終的にコルクから吹きこぼれはじめた!ラモネのワインは温めるとこうなる仕様なんだろうか?いずれにせよ、昨日までは水面が確認できていたので、あまり心配せずにコルクを抜いた。
 
 まず、色をチェック。なんだかびっくりするほど色が薄くて、まるでこの1992ヴォルネみたい。照りと粘性度を伴った、オレンジ色がかった薄いブルゴーニュ色。2006年とは言うけれども、もうお年寄りのような風采。匂いをかぐと、ほっこりとしたチョコレートっぽい匂いとローソクの匂いがもうもうとたちのぼってくる。
 
 口に入れてみると、アタックがなで肩!絹のように柔らかな…あれっ水っぽいぞ?数秒後にタンニンががしっとやってきたけれども、入り口は女性的で、なにやら調和がとれまくっているような。酸味は、「点呼をすれば返事があるぐらいに」自覚すれば一応あるらしいけれども、絹のようななめらかさに溶け込んでいて、五月蠅く自己主張してくるわけではない。そして時間が経つと、梅のような、鰹だしのような、ブルゴーニュ節が強まってきて、なおかつ甘みが強まってきた。嫁さんは、「昆布っぽくなってきた、それと鉄臭い」と表現していたけれど、なるほど、鉄臭いと言われるとそんな気もする。ここまでくると、もう水っぽいとは到底言えないような感じ。
 
 ※二日目は、もう少しほっこりした味になって、鉄っぽさが少し遠のいたような感じがする。昨日より酸味は強まったけれども、まだまだ現役、果実味がしっかりしているお陰でおいしさは保たれている。これはこれで。初日と甲乙付けがたいテイスト。