北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0744】Bouchard Pere et Fils Beaune Premier Cru "Beaune du Chateau" 2009 (ハーフボトル)

 
ブシャール・ペール・エ・フィス ボーヌ・デュ シャトー  [2009] 
 
 久しぶりにブルゴーニュの赤。こいつは大手メーカー・ブシャールのあまり高くないけれども一応ボーヌ一級という、よくわからないワイン。まず、色をチェック。それほど薄くなく、まずまず黒っぽくて透明な、ピノ・ノワールとして標準的な見た目。辺縁は思ったよりは青色っぽくない。匂いをかいでみると、新鮮な果実の匂い先行で若々しく、その後から皮のような匂いと泥鰌の蒲焼きのような泥っぽい匂いが立ちこめてくるような。ヴォルネ系のような揮発臭はやってこない。素朴なワイン?
 
 口に含んでみると、意外なことに漢方薬のような苦みを伴って感じられる。まろやかな口当たりで甘みとコクがバランスよく二十秒ぐらい余韻をもって感じられる。ちょっとタンニンがうるさいというか、上顎全体に広がってバサバサ自己主張して感じられるのは、漢方薬のような苦みも手伝って?酸味は体感されるけれども控えめで、コクや甘みやタンニンといった他成分のほうが出張っているタイプ。味の要素はそれなり多いし余韻も長いけれど、丁寧、とはなんか違うような気がする。どこか引っかかるところがあるのと、先日のモンテリほど癒やしてくれないのも気にかかる。ボーヌ一級にしてはがっしりとしているけれど、ボーヌならボーヌで、もっと癒すか愉しむかさせてくれよ、と言いたくはなった。