北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0808】Edi Kante Vitovska 2009

 
ヴィトヴスカ 2009 カンテ

 エディ・カンテといえばイタリア北東部で怪しいワインをつくっているワイナリー一派のひとつ。このスロヴェニア国境付近には、土着品種を変なつくりかたでつくった4000〜1万円ぐらいのワインがあって、このエディ・カンテは初めての選択。今回は、ここが蘇らせた土着品種・ヴィトフスカのベーシック品をあけてみることにした。
 
 まず、色がかなり濃くて、金色というより少し赤みがかったようなタイプで、濃い部類。ピノ・グリと言われたらそうですねと答えそう。けれども匂いがまるきり違って、まずカスタードのような、ソーテルヌめいた甘い変なにおいがした。そのあとは澄んだ台所洗剤系の匂いも混じってきて、ちょっと変わっている。
 
 口に入れると、コクがあって酸味のそれほど強くない、ふっくら感はそんなに顕著ではないような味わい。リボッラ・ジャッラに似ているかな?と思いきや、三秒ほどしたらゴワッとした迫力のある酸味、それから渋みが来た!何度か口に運ぶと、油っぽいというか、ピーナッツを炒ったような風味が口のなかにずーっと残るようになった。
 
 しばらくすると、渋みと脂っぽさがだいぶ落ち着いて、酸味がゴワゴワした感じから澄んだ酸味になってきて、だいぶ普通(?)のワインらしくなってきた。これはこれでいいかもしれない。キワモノだと思っていたし、当初そんな感じだったけれど、トータルでみれば結構いい品だと思った。
 
 ※翌日も、口に入れた瞬間に僅かにビターでピーナッツな味わいが広がる。旨い!ただ、昨日に比べれば酸味の力が少し弱くなった。もともとあまり酸味で押すタイプではなかった、ということなのかな?