北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0851】Jean Javillier et fils Volnay Caillerets 2009

 
 
 「疲れているけれども赤ワインを賞味したい時」っていうと、やっぱりブルゴーニュの南部系かイタリアの軽い系が欲しくなる。できれば高くないやつ。ところが今回、あまり良い候補が無く、思い切って在庫のヴォルネ一級を開けてしまった。
 
 まず、色は比較的普通のブルゴーニュ色をしている。ちょっと煉瓦色かかっているかもしれない。で、匂いはグラスを鼻に近づけるまでもなく、ローソクとチョコレートとイチゴジャムの凄い匂いが漂ってくる。鼻をグラスに突っ込むと、ジャムがこってり、それと樽のような匂いも。
 
 口をつけると、まず甘酸っぱい感覚が、それとアルコールっぽさと結構しっかりとしたタンニンがやってきた。濃さはちょうどいい案配で、まったりとした呑み心地。前回に比べると、出だしから甘酸っぱさが先行していて、タンニンがしっかりと感じられ、金属感が早くから感じられる。匂いをかいでいると、山形サクランボのようにえらく酸っぱそうなフレーバーやボルドーっぽさというか、煙たい感じも漂っていてちょっと面白い。14%というアルコール度数を反映してか、ヴォルネ村のピ・ノノーワルにしてはパワーが強くて太く感じられる。ごついなー。
 
 それでいて、終盤には落雁のような面白い匂いが混じってきたり、甘みや果実味が微妙に強弱したり。とにかく面白くて飽きさせない。あーやっぱりこれはいいものだ!
 
 このメーカー、どこの誰とも知れない人だけれど、(ヴォルネ一級カイユレにしては)それほど値段は気張らない割に噛めば噛むほどおいしいというか、楽しみなワインだと思う。この一級畑「カイユレ」はやっぱり重点攻略目標ってことにしておこう。
 
 ※翌日は少し落ち着いて酸味が強まった感じ。体感的には、ピークはゆうべの終わり頃だったような。