北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0949】Nicolas Rossignol Volnay Fremiet 2009

 
[2009] ヴォルネイ(ヴォルネィ) 1級畑 フレミエ 750ml
 
 このワインは、一年前に同じ流通ルート・同じ購入店・同じヴィンテージのものを試して、「まだ早い、もっと寝かせなきゃ」と書き残していたもの。ところがそのことを忘れていて、どうしてもどうしてもヴォルネが呑みたくなり、けれども他の2009年シリーズは手をつけるには勿体なくて、一番呑みやすそうなワインを選んだらこれだった……ということで抜栓してしまった。
 
 まず、のっけから良い匂い。ぴちぴちとした若々しい、新鮮きわまりない果実味がミルキーな輪郭を伴ってやってくる。少しだけローソクっぽい揮発臭を伴っている。見た目はかなり濃い&暗いけれども、少し青さを帯びているように感じられる。
 
 口に入れてみると、うっ……まだ硬いような?ほのかなビターと苦みがまず来て、その後からふんわりとしたイチゴムース状の甘みがやってくる。タンニンはかなりごつくてガサガサっとしている。ところが十分ほど経過すると、サクランボのような気持ちの良い香りが口のなかに漂うようになって、呑み心地に充実感が宿るようになってきた。ヴォルネという割には濃厚路線で、力強く、えらく男性的なワインと感じる。そしてタンニンががっつり。土のような匂いや精気のこもった感じは今のところ観測されないけれど、前回に比べると少し呑みやすくなったような。それでもまだ、お手つきが早かったかもしれない。もっと呑みやすいヴィンテージのブルゴーニュ一級を整備しないといけないような気がしてきた。
 
 ※翌日も、タンニンはしっかりしていて結構男性的、ヴォルネにしては「気が抜けない果たし合い」のような面持ちが残っていた。やっぱりこのワインを今あけるのは早すぎるような気がしてならない。ちゃんと寝かせないと駄目くさいなー。