北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0975】St. Magdalena Blauburgunder Pinot Nero 2012

 
カンティーナ・ボルツァーノ・サンタ・マッダレーナ・グリエス・ピノ・ネロ(ブラウブルグンダー
 
 最近、色んな産地のピノ・ノワールを呑み回っているけれど、そういえばイタリアは呑んでなかったと思って思い出したように買ったのがこの品。アルト・アディジェ州ではよく見かける作り手のブラウブルグンダー。ピノ・ノワールは、この地区ではイタリア語っぽくピノ・ネロともドイツ語っぽくブラウブルグンダーとも表記されて、このボトルは両方表記。ともあれ、おいしい一本であることを祈って。
 
 色は、ちょっと青紫がかった透明感のあるピノ・ノワール色をしていて、なんとなく安くて若い平格ブルゴーニュを連想する。で、匂いは殆どわからない。いまいちな滑り出し。
 
 口に入れてみると、コクがあってコーヒー&バター系の風味の強いピノ・ノワール感が最初にきて、コート・ド・ニュイの安物ピノ・ノワールにありそうな雰囲気。酸味はマイルドで、後味が意外とキュートな甘みにみちている。こうやって眺めると、微妙にボジョレーとの鑑別に迷いそうな気がする。なんていうか、サクランボの甘さがギューっと湧いて来るんじゃなくて、口に入れた瞬間にパッとお菓子っぽく甘さがやってくるあたりがボジョレーっぽい。まずくはないし、値段相応っちゃ値段相応だけど、値段以上のものを見せてくれるとまではいってないような……なんて言っていたら、梅のような風味が上顎から鼻に向かって這い上がってきた。いや、でもやっぱりそんなに凄いワインではないような。せっかくイタリアワインを呑むなら、現地系のワインを優先して、わざわざピノ・ノワールなんて呑まなくてもいいのかもしれない、とちょっとだけ思った。