北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0993】Louis Chenu Pere et Filles Savigny les Beaune 1er Cru "Aux Clous" 2009

 
[2011] サヴィニー・レ・ボーヌ プルミエ・クリュ "オー・クルー" ルージュ
 ※リンク先はヴィンテージが一致していません
 
 このワインは、ルイ・シニュという、どこかでチラッと呑んだ時にはいまいちピンと来なかった作り手のもの。今回、良年2009の一級を手に入れたので、これで様子を確かめてみることにした。
 
 まず、結構カビだらけの長いコルクとご対面。上半分ぐらいが青カビだらけでなんとなく不吉。でもコルクの裏面は美しい紫色をしている。色はそれほど濃くない、いかにもサヴィニ・レ・ボーヌの赤ワインらしい透明感のあるカラー。匂いの第一印象は「イチゴと梅が混じり合ったような酸っぱそうな匂い」だったけれど、少し待つと、ローソクのような揮発臭とイチゴムース臭、それと少し草のようなニュアンスも出てきた。
 
 口に入れてみると、初手は甘くてジューシーな、啜りたくなるようなベリーの甘酸っぱさが襲ってきた。じゅるじゅる、あー美味い。そこにコーヒーのような苦さが軽く寄り添ってきて、呑み込んだ後も余韻が結構長く続く。タンニンは軽めで、こちらは一連の楽しみを邪魔するでもない感じだけど、少し変なエグみがあるような気はする。植物エキスっぽさがあって威勢が良いような気はするけど、それはそれとして少し痛んでいるのかもしれない。プラスの意味での特徴みたいなものはハッキリせず、まずくはないんだけど、これだ!というビンゴ感までは伴っていなかった。