北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1107】Alois Lageder Lagrein 2010

 
アロイス ラゲデール ラグレイン[2010]
 
 今日の夕食はワイン煮込みとチャーハン、レバーとほうれん草のソテー。これならホッコリした赤ワインでしょうと思い、汎用性の高そうなものを持ってきた。久しぶりの土着品種・ラグレイン。
 
 まず見た目。「小豆色」というのがぴったりで、ぜんざいや汁粉を連想させる色彩。不透明で、ちょっと赤みがかった、そういう色合い。香りも、なにげにぜんざいっぽいというか、豆系の甘さを連想させるところがある。
 
 で、口に含んでみると、イタリア系の軟膏というかなんというか、例の風味に加え、柔らかくてミルキーな果実味が口に広がった。「イチゴミルク」と形容したくなるような柔らかくてキュートな甘みが強いけれども、後味の段になると、モンテプルチャーノ・ダブルッツォぽい(どことなく線香っぽい?)酸味が後を引く。でも、そこにもミルキーなニュアンスが付き従っていて、独特の後味になっている。あまり凄いワインではないけれども、地に足が付いた感じがする。手堅く美味くて、包容力があって、とても柔らかい。
 
 威勢の良いワインもいいけれども、こういう柔らかく包み込むようなワインも、それはそれでいい。もうちょっと安ければいいんだけど……。
 
 ※二日目は少し酸味が強まったけれども大勢は変わらず。