北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1161】Jean Javillier et Fils Volnay-Caillerets Premier Cru 2010

 
 
 
 このメーカーは、2005年のヴィンテージからお手頃ヴォルネとしてずっと買い続けているもの。今回のヴィンテージは2010年。2010年って、一年前ぐらいまでは「2009に比べて明らかに小者」とか思っていたけれども、最近、捨てたものでもないんじゃないかと疑い始めて、たまたま見かけたこいつを買って取っておいたのだった。
 
 まず見た目。もっと薄いかなと思いきや、割と標準的なブルゴーニュピノ・ノワールらしい色をしている――透明感があって、赤色と朱色にほんの僅かに茶色がかっていて、とてもおいしそう。香りを確かめると、少し酸っぱさを予感させる成分はあるにせよ、ホワイトチョコレートのような香りとローソクのような香りが美味そうにこみあげてくる。
 
 口に入れてみた第一印象は、少し酸味が前に来ているけれども、バターのようなくどい感じを伴っている。「チョコレート」じゃなく「ホワイトチョコ」を連想したのはこのせいなのかな?口に運んだ時のチョコっぽい香りは豊かだし、酸味があるとはいっても飲み心地が非常に滑らかで、柔らかい。このメーカーのヴォルネ一級は、有名メーカーのソレに比べるとなで肩でチョコレートっぽい飲み心地から入ってくることが多いけれど、このボトルも例外ではなかった。ただ、このバターのような「ちょっとくどい」感じは……バランスが悪いかな?この感覚は徐々に薄まりながらも、今日のぶんを呑み終わるまで続いていた。
 
 ※二日目になり、酸味が少し勝ったぐらいでちょうど良いバランスになってきた。トータルで2009年産に比べると、そんなに強烈な体験ではなかったかも。