北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1191】Deux Montille Blanc 2010

 
ドゥー・モンティーユ ブルゴーニュ・ブラン2008
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 続いて、鯛とホタテとホワイトアスパラのポワレを。このワインバー、ワインリストのなかに幸福そうなフルボトルワインが少なくとも10本はあって、目移りしてしまうのだけど、単独行動なのでフルボトルは選べない。現実に立ち返り、グラスワインを眺めていて目についたのがこれ。ヴォルネではたぶん有名どころのひとつだけど、なぜかご縁の無いモンティーユの平格白。平格といいつつも、なんでも畑そのものは100%ムルソー村なのだとか。
 
 で、まずは色のチェック。見た目は普通で、まさに普通の白ワイン。で、香りのほうは、ちょっと冷えすぎていたせいかかなり乏しい。
 
 ただ、口をつけた瞬間から、ナッツの風味がバッチリと漂ってくる。イエルマンをはじめとするイタリア北東部の中〜上級土着ワインにあるような、後味がナッツっぽい感じじゃなくて、こいつは頭からナッツがガゴギーン!とやってくる。このせいか、ホワイトソースな魚料理とは怖ろしいほどの相性をみせる。なんだか溶け合っているようで、信じがたいマリアージュ。これより美味い料理・美味いワインはたくさん経験したけれども、ここまで溶け合うような相性をみせてくれたのはあまり記憶に無い。
 
 で、少し慣れてくる&温度が上がってくると、爽やか系の香りがそろそろと立ち上がってきて、後味がだんだん酸味の余韻を示すようになってきた。このワイン、なんちゃってムルソーとでもいうか、バターやクッキーや蜂蜜はほとんど伴っていなくてムルソー一級などに比べれば威張ってないけれども、適度に控えめで料理と組み合わせるには上等なワインだった。モンティーユの平格ブルゴーニュは、ムルソー系の量販ワインとしてちょっとマークしていこう。