北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1228】【1229】Domaines Perrin Chateau de Beaucastel Rouge 1995,1998

 
シャトー・ド・ボーカステル シャトーヌフ・デュ・パプ
 
 続いてローヌ産のワインを。なんと95と98を口にする機会にめぐり合ったので、呑み比べモードと。
 
 まず色あいはローヌにたがわぬゴツい色合い、不透明。95と98を比較してもあまり変わらない。で、香りは相当違う!95は物凄い腐葉土とローソク主体なのに、98はそれに濃いベリー系ジャムを付け足した度合いが強く、ローソクが弱い。
 
 口にしてみても両者の違いはかなりあって、95が腐葉土のフレーバーにアルコール臭とこなれまくったタンニンという感じだけど、98は初手からキノコ、それもトリュフを思わせるやつが混じっている。98には飴っぽさが濃厚で、まだ新鮮な感じがある。
 
 95は一度に沢山の音を鳴らしているような、複雑な風味が一本調子で来るのに対して、98は「演歌」のように、ときにはサビが来て時には静かで……変化に富んでいる。どちらもパイプオルガンのごとく多音だけど、95のほうがそれっぽい。ただ98も負けじとばかり、ときにはパイプオルガンの如く荘厳にやってきたりするから面白い。で、先に95を飲み干して98とお付き合いしたんだけど、これがまた、おはぎ!草餅!ヨモギ!胡椒!炭!と、七変化して飽きさせない。「ローヌの赤ワインを夏に飲むと重い」なんて考える暇も無いほどに味い思いが出来てびっくり。最近ローヌは結構いいなぁと思っていたけれども、こいつらを飲んで改めて痛感した。帰り道も、ずっと香りと味が身体につきまとっているような気がして、こういう経験は比較的少ないワインでしか経験したことがない。忘れず覚えておこう。