北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1251】Taittinger Nocturne (N.V.)(スリーヴァー)

 
テタンジェ ノクターン
 
 今日は韓国から帰ってきたところで、夕食にあわせて……というより夕食後を前提にシャンパーニュ、それも甘口と推測されるものを。このノクターンは「甘口(sec)」と書かれていて、まあ甘口好きな人間としては試してみたかったけれどもなかなかチャンスが無かったもの。値段が高いからおいそれとはいただけません。今回は「スリーヴァー」と名付けられた、派手なボトルに詰められている。普通のボトルのほうが良かった……。
 
 さてチェック。見た目はごく普通のシャンパーニュ。甘口系だからって見た目が全然違う品は観たことがないので、これは穏当なところでしょう。で、香りが不思議というか怪しい……。まず米糠がプンプン匂って、その後ろから青リンゴがやってくる構図。
 
 で、口に入れてみると、案の定、ぜんぜん甘みが感じられない!これって「辛口(Brut)」なんじゃないの?酸味がしっかりして青リンゴ風味が優勢、あまり甘さが感じられない。クリュッグ等のような漬け物系の凄みや苦みもあまり強く無く、雑魚なスパークリングワインのよう……。
 
 がっかりして、もうパンや香草焼きチキンと一緒にやっちまえ!と飲み食いしてみると……あれっ?後味が円やかだぞ?料理と付き合うというより、料理を包み込むような。蟹を使ったパスタやオマール海老を使ったジュレと一緒にやってみると、ワインが料理と異様に合っている。特にコクのある食べ物との相性が良い。で、食べ終わってみると、バターのような後味と甘み、ゆったりとした余韻が明らかになってきて、ああなるほど、これはsecとしておかしくない感じ。甘口系シャンパーニュのなかでは、ヴーヴクリコの白ラベルよりもランソンの象牙ラベルに近く、後者と比べると青リンゴのサワーが効いている。もう一度買いますか?と問われたら答えはNoだけど、甘口系シャンパーニュとして一定のクオリティを持っていると思うことになった。でも高いなぁ。