北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1257】Etienne Sauzet Puligny-Montrachet Champ Gain 2009

 
エチエンヌ・ソゼ ピュリニーモンラッシェ一級 シャン・ガン 2016
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 まず見た目。これは意外なほど普通の白ワインしていて、ブルゴーニュの一級白としてはかなり薄い。まあ、熟成時間がとれていないせいもあるのかも。ただ、初手から香りは素晴らしくて、蜂蜜の香りからクッキーの成分と桃の缶詰みたいな成分が枝分かれしているような。爽やか系というよりコッテリ系。
 
 口に入れてみると、とにかく豊満で蜂蜜漬けみたいなアタック!すげぇリッチだ!ところが後味は酸味がキュー!っと効いて切れ味すら感じられる。ただ甘くて濃いだけの白ワインとはぜんぜん挙動が違う。みようによってはカレラのシャルドネにも似ているけれど、蜂蜜の濃度のピークと酸味の切れ味の点ではこっちがやはり上のような。それでもって、蜂蜜の甘さと堅さ(そう、蜂蜜がナヨっていなくて堅いのだ)&酸味の清々しさが初手からガチャガチャしていないのはご立派。高価なシャルドネはもうあまり買わないと思っていたけれども、これ飲んじゃうと考えてしまうなー。
 
 1時間も経つと、異様な精気が盛り上がってきて、困っちゃうぐらい元気の出るワインへ。鉱質が非常にしっかりしていて、やっぱり蜂蜜に「堅さ」が伴っているのがとにかく嬉しい。ここまで魅惑的なシャルドネはともかく、堅くて魅惑的なシャルドネはあまり無い。シャン・ガン、いい畑じゃないでしょうか。どうにも美味い、飽きない、ダレない。素晴らしいバランスファイター、若飲みだけど満足度は高かった。
 
 ※二日目。蜂蜜に「堅さ」が伴っているさまは微動だにしない。ちょっと酸味が強く感じられるようになったかも、でも殆ど変わらぬ美味さだった。