北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1278】Pojer e Sandri Traminer Aromatico 2013

 
トラミネール・アロマティコ[2013]
 
 イタリアには色んな品種があって、この「トラミネールアロマティコ」もそのひとつ。語感と呑み心地から、「ゲビュルツトラミネール」に近い品種のような気がするけれど、そこはそれイタリアというか、微妙に性質が違うような気がする。イエルマンがこの品種で凄く美味しいやつをつくっていたけど、最近、売られているところをあまり見かけないので、違うメーカーのこいつを選んでみることにした。ちなみに今日の料理は鮭のホイル焼き。
 
 見た目はまずまず普通の白ワイン色だけど、粘性率がかなり高く、べっとりとしている。香りは……初手ではアルコール臭、その後にライチが来なくて樟脳やパラフィンみたいなケミカルな香りが来た。いや、ライチもあるか、でもパラフィンとセットで来るぞ?
 
 ただ、口に入れてみると「これぞトラミネールアロマティコ!」という感じの、ふっくらとした口当たりと瑞々しい呑み心地、それと白桃やメロンやオレンジの美味い成分が混じったようなフルーツポンチのような甘み。樟脳っぽさと少しばかりタンニン?らしい感じが少し邪魔*1……かもしれないけれども、これがやっぱりライチと接続しているような気がして、このワインの不思議な個性にはなっているかも。なんにせよ、これはこれで快楽が詰まったようなワインだ。
 
 で、料理との相性がまた良い。甘いワインなんだけど、身の厚い鮭や玉葱との相性が不思議なほど合っている。ありがたいですねぇ、これは良い相性。トラミネールアロマティコは2500円以上するけれど、それだけの値打ちはあるような気がする。そうこうしているうちに、強烈な梅っぽい香りと胡椒をまぶしたような刺激が立ち上がってきて極楽天国。この品種、やはりこれからも気にしておこう。
 
 ※二日目。最初の頃の樟脳っぽさが落ち着いて、純粋に甘くて良い匂いの飲み物になっている。ただ、梅っぽさや胡椒っぽさも少し弱体化してしまったような。
 

*1:もしかしたら弱いブショネかも?