北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1292】Chateau de Santenay Beaune 1er Cru Montees Rouges 2011

 
シャトー ド サントネイ ボーヌ プルミエ クリュ モンテ ルージュ[2011](
 
 今日のワインは、久しぶりに大好きなコート・ド・ボーヌのもの。メーカーは「サントネ地域のシャトー」なる名前だけど、品はボーヌの一級、2011。ってえことは、たぶん早飲み上等な代物だと思うので、あまりもったいぶらずにエイヤ!で抜栓することにした。
 
 まず見た目。割と薄めな透明感のあるワインレッドで、このあたり、一級といえどもブルゴーニュ赤は色が薄いですねぇ、という印象を新たにする。こないだのジャック・カシューさんのコート・ド・ニュイのやつよりも明るい色彩。で、香りはさすがの一級、いきなりチョコとフルーツ盛り合わせ+梅どっさり+かび臭い地下室な香り。「かび臭い地下室」ってのはここでは褒め言葉というか、結構良い香りですよこれ。
 
 口をつけてみると……わーっ酸っぱい!酸っぱいぞ!「甘酸っぱい」っちゃ「甘酸っぱい」んだけど、すごーく酸っぱい。感覚としては2008年のブルゴーニュ赤に想像するような。でもって、後味として優しいタンニンと軽い苦み、それとパッションフルーツみたいな不思議な風味が鼻先をかすめていった。なんだこいつ?
 
 でも、しばらくすると口当たりがニュニュっと柔らかくなってきて、口当たりの穏やかな、ボーヌ一級らしいソフトタッチな飲み心地に。こうなると酸の強さは心強い味方、温和でたぶらかすような飲み心地と+目の冴えるような酸+ほんのりとオーガニックな香りのおかげで呑んでて活力が出るようなワインになってきた。ここまでくると、なかなかのもの。はてさて、私の舌だと、ジョセフ・ドルーアンの御自慢の一級畑なんかに比べて、これがどこまで劣っているのかよくわからない、飲んでいる最中の感じとしては、「もう、これぐらいで十分うめぇなぁ」な感じになってしまう。リアルタイムに飲み比べてみなければ、このあたりはわからない。あるいは、このサントネの作り手さんが実は卓抜しているのか。
 
 ※翌日も結構なおいしさだった。若干酸味が増したけれども、ちょっと森の下草系の有機的な香りが強まって、これはこれでいいんじゃないのかなと。