北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1359】Chateau de Saint Cosme Gigondas 1998

 
シャトー・ド・サン・コム ジゴンダス
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 続いて選択したのは、ジゴンダスの赤。以前に格下のコート・ド・ローヌものに挑戦したことがあったけれども、ジゴンダスは初めて。
 
 まず見た目。ものすごく不透明。サンタ・デュックのジゴンダスに比べると薄めの色合いだけど、透明度はかなり低い(動かしたせいで澱が舞い上がった??)。で、香り。はじめは香料やニスや塗料のような「飲食物にあるまじき」「けれども高級ワインにこれを感じたら大喜び」な七色の香りがぼんやりと立ちのぼってくる。すごく複雑で良い香りなんだけど、押せ押せに匂いが吹き上がってくる感じではない。やがて、濃いジャムのような香り、森の切り株、雨に濡れたタイヤ、なんかを連想するような香りにもなってきて実に素晴らしい。
 
 でも口に入れて見ると、ローヌ節、ジゴンダス節全開。こってりとした果実味に少しビターな雰囲気、それとどっさりタンニン。前回のコート・ド・ローヌの時の二日目に感じたような「がびがび」と言いたくなるような収縮力の強いタンニンが攻めて来た。でも、それが気になるのも最初のうち、落ち着いて来ると飴のような後味も相まって楽しみ甲斐のあるワインだった。