北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1368】Domaine Michel Lafarge Bourgogne Pinot Noir 2012

 
ミシェル・ラファルジュ ブルゴーニュ・ルージュ
  
 聞くところによれば、ミシェル・ラファルジュの平格ブルゴーニュは全てヴォルネ村のなかの畑でつくられた(そして一級や村名格になり損ねた)ワインだそうで。この話が本当だとしたら、分類タグは[その他ブルゴーニュ]ではなく[コート・ド・ボーヌ]が正解なんだろうけど、平格ブルゴーニュは全部[その他ブルゴーニュ]に分類しているので、これもそうすることにする。
 
 色は、朱色に少し茶色を混ぜたような淡い色合い。「ヴォルネといえばこういう色!」と言いたくなる明るくて薄いカラーだ。香りは、木イチゴや桑の実みたいな淡い香りが来たけれども、グラスに鼻を突っ込んでみると、濃いけれども臭みを殺したような、それかカシスリキュールのような、もの凄い匂いが立ち上がってくる。苔の生えた石やローソクみたいなエッセンスが混じっていて、代わる代わる匂い立ってきて実にいい。
 
 口に入れてみると、少し苦みとざらつきを伴った、甘みが強くてそこらの安いヴォルネよりはパンチ力あるんじゃない?といったような。パンチ力はあるんだけど甘みはどこか淡くて、2012年のブルゴーニュ赤にありがちなアッサリ感ではある。「軽い」「酸っぱい」って尺度じゃなくて「アッサリ」で、ここに、桑の実に喩えたい何かがある。とはいえ、平格ブルゴーニュとしてはリッチな味と香りではあって、糖度のあまり高くない果実を上手にジュースにしました的な旨味と、コロコロと表情の変わる香りで、これはこれで趣深く、退屈させない。2010年の品を呑んだ時よりも高評価、一級畑の葡萄が平格にたくさん落ちてきたんじゃないかなーと邪推。元気がモリモリ湧いてくるワインだった。
 
 ※二日目は、少し酸が勝った気がするけれども基本路線は変わらない。しっかりと濃いが、ダレたりしない。うめぇ。