北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1543】Louis Jadot Saint-Amour 2014

 
サン・タムール セリエ・デ・クロ
 
 このワインは、クリュ・ボジョレーのひとつサンタムールの品。最近、このクリュ・ボジョレーはモルゴンという地域一本槍だったので、このサンタムールはすごく久しぶりの品。卸しているのは、ブルゴーニュ大手のルイ・ジャド。ここのワインは本来長期熟成前提なので、2014年産は「超早飲み」の部類に入ると思って、反省しつつ抜栓。
 
 抜栓して二時間放置した後、グラスに注いでみると、少し青色がかった暗い色彩。グラスの向こう側が見通せないぐらいには暗い。香りは、酸っぱそうな梅の匂いが最初は気になったけれども、ボジョレー・ガメイ系にありがちなチープなチェリー系菓子の香りを伴っている。
 
 口に入れてみると、粉っぽいとか充実したではなく、リキッドな果実味。ジャバジャバチェリージュースっぽい。すごく……リキッドで飲み心地がジャバジャバっとしている。根っこのところにボジョレーっぽいホッコリさがあるけれども、リキッドな果実味がそれを上塗りしていて、そう簡単に覆りそうにない。ただ、飲み進めると、そのリキッドな果実味もだいぶ落ち着いて、こしのある、和菓子に相通じるみたいなクリュ・ボジョレーらしい手ごたえが、ミネラルを伴って響いて大変おいしい。で、慣れてくるとザラザラ感とツルツル感の合わさった感触ですいすい飲めてしまう。良いワインだった。
 
 ※翌日は、最初から和菓子っぽさ全開、リキッドな果実味よりも、コクがあって濃度の濃い、ミネラリーだった。凄いワインではないけど、栄養がつきそうな雰囲気だ。