北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1593】Chateau de Saint Cosme Gigondas 2012

サン・コム ジゴンダス
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 ジゴンダスという(エリアの)ワインはたいてい頑丈なので、このワインは抜栓して5時間放置してからスタートしてみることにした。
 
 まず、グラスに注いでみると、とても黒々としていてねばねばしている。思ったよりは茶色っぽいカラースペクトルで、青々しさは感じられない。「赤茶色」に近い黒。
 
 香りは、抜栓した瞬間にチョコレートっぽい香りがフワーっと来たけれど、グラスに注ぐとすごーくアルコール臭が強い。エタノールな匂いだ!もちろんそれだけでなく、外国産チョコレートのような、濃ゆいチョコレートの刺激と、「梅系お線香と何らかの香木の中間のようなやつ(どう言語化すればいいんだろう?でも、このタイプの香りは濃いワインには珍しくはないんだけど)が匂っている。強い。
 
 口をつけてみると、むせかえるようなアルコールとタンニン、濃いというより、力強いワイン。飲むと、やはり香木を連想させる風味があって、非常に大柄で力任せなワインの割には、丁寧にまとまっている。もちろんタンニンが強くてビシビシしているけれども、たぶん、それが力強い飲み心地の源泉になっているんだろう。
 
 しかし、そこからが良い。イチゴミルクの風味を帯びて、香りが大きく広がってきた。少し肉っぽい風味を伴うようになってきた。ジゴンダスはでかいだけでなく、華やかで魅力もあるんですよ、と教えてくれるような。
 
 ※翌日は、インクっぽい印象を伴った力強さに。まあ、強いワインでございますこと。