北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1607】Argiolas Perdera 2013

 
ペルデーラ 2014 アルジオラス
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 今日は疲れてしまって、何か、元気の出るワインが欲しくなった。こういう時は、安ワインはもとより、知らないメーカーのものはなるべく選びたくない。ということで、これまでも元気をわけてくれた、サルディニア産の土着品種ワイン、信頼のアルジオラスのワインを選ぶことにした。
 
 まず見た目。少し茶色がかって、黒ずんだ色合い。不透明……とまではいかなくても、グラスの底を見通すのは難しい。香りは、やや籠っているところはあるものの、チョコレートの風味がメイン。果実の香りも相まって、とても包容力のある匂いと感じる。
 
 口に含むと、まずミルキーな口当たり、そこから漏れるように果実味が溢れてくる。「ぐしゃ」っと口のなかに瑞々しい果実味が広がるようなところがあって、にも関わらず、酸味のきつい方面に流れ過ぎない。ボルドーの安ワインと比較すると、落ち着きは同じぐらいあるけれども、こちらのほうが人を楽しませようとするところがある(ボルドーの安ワインは、良くも悪くも、落ち着きはあっても、ここまで愛想は良くないことが多い)。タンニンも柔らかく、人を威嚇している感じではない。でもって、口のなかに香木めいた風味も少し感じられて、表情もなかなかにある。
 
 抜栓1時間後。爆発的な香料の匂い。ちょっとオリエンタルでもある。そして味にも香料が宿り、そして果実味が猛烈なパワーを帯び始めた。この価格でこの展開は嬉しい。同価格帯のフランスワインに、これほど力強く、これほど親しみやすく、これほど変化をみせるワインがどれぐらいあるだろう?価格を考えればやはり面白いワインだった。
 
 ※二日目。少し、やせてしまったような気がするが、もともと風味のしっかりしたワインなので困るほどではない。そのかわり、ワインに土や苔の匂いが強まった。あいかわらず滋養強壮によさそうな感じだ。