北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0015】Estratego Real (N.V.)

 
エストラテゴ レアル


 
 インターネットや2chでは結構評判の良い、エストラテゴ レアル。価格は930円。とにかく安い。ノンヴィンテージということで、テーブルワイン規格?
 
 開栓すると、コルクの裏から甘い葡萄の香りが漂ってきた。この時点では香りの強いワインでは?と思ったけど、実際に注いでみると、それほどでもない。グラスのなかでクルクル回すとようやく匂ってくるぐらい。
 
 味は…すごくまったり。飲み始めは渋みをあまり感じず、硬さは殆ど感じず、まろやか。酸味は殆ど感じない。アルコール度数13%とはいうけれど、もっと%が高いんじゃないかと感じるように重さがすごく気持ちいい。何度か口に運んでいるうちに、コルクやグラスで匂いを嗅ぐのとは違った匂いが口から鼻にかけて広がりはじめた。それでいて喉の通りも良好。
 
 こないだのオバサンワインをデキャンタした後のような味が、苦みを伴いながら口のなかを漂う。味の輪郭の明確さという点ではこちらのほうが上。円やかさという点ではあちらのほうが上。これがオバサンワインと若いワインの差なんだろか?試しにデキャンタしてみたら、香りが(良い意味で)したたるような血の匂いになって強まり、その代わり、味の輪郭がふやけて苦さが後味として目立ちはじめた。匂いを取るか、味を取るか迷った結果、味をとることにしてデキャンタを中止した。
 
 ただ、後味は割とシンプルというか単純というか、何度口に運んで確認しても味のスペクトルが変わらない。まあ、これだけ美味しければ“飽きる”というよりは“安定感”と解釈するのが礼儀かも。1000円以下でこれだけ美味しいんだから、ガタガタ言うほうがどうかしているとは思う。価格を考えれば十分においしいワインだった。
 
 ※2chによれば、このワインは輸入代理店または瓶ごとにアタリハズレがあるらしい。自分のやつは、アタリの部類だったのかもしれない。