北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0017】Bodegas Gomara PEDRO XIMENEZ

 
http://www.gomara.com/productos.htm
 緑色の瓶に、褐色としか言いようのない液体が入っており、どうやらワインらしいんだけど、本当にまともなワインの味とは到底思えない一品。スペインのマラガ近郊の田舎売店で、185ml入りを3.2.ユーロで購入したもの。
 
 ブランデーに近い色合いで、漆喰のような匂いと焼きリンゴのような匂いと接着剤のような匂いが混じっている。味も、焼きリンゴにべっこう飴を足してケミカルテイストを僅かに加えたような。そして恐ろしく甘い。後味は、喉にへばりつくような甘みに、後味でだけ追いかけてくる酸味。アルコール度数15%のせいもあってか、(例えば和菓子を食い過ぎた時のような)喉が甘さでひりつくような感覚も。
 
 全体的に、トカイワインを連想するが、トカイワインがこんな味だったとは記憶していない。もっとチープで、駄菓子屋にピッコロサイズのワインが売られていたら多分こんな味になるんじゃないか、という感じで、何より、ケミカルだ。普段のワインとはかけ離れた不思議な飲み物という印象だった。このメーカーのペドロ・ヒメネスという品種は、伝統的な「マラガワイン」の原材料なのだという。甘口酒精強化ワイン・過熟ぶどうの天然甘口ワインの世界、らしい。不思議な世界に迷い込んだ気分だ。