キャンティ ルフィーナ ニポッツァーノ(ハーフボトル)
今日の夕食は、トスカーナのブルスケッタ三種(ポモドーロ、オリーブオイル、アンチョビ)、トリッパとランプレドット。最初、フランチャコルタ*1で通そうと思ったんだけど、店の人が「フランチャコルタなら、1グラス3ユーロで食前酒にしないか?地元の料理には別のワインをどうだい」と勧めるので話に乗ることに。トリッパとランプレドットはトスカーナ風モツ煮込み、とでも言うべきもので、それならトスカーナのワインに合わせようということで、キャンティの亜系を選択。ハーフボトルで9ユーロ。
香りはいかにもサンジョベーゼ。どこか甘みを含んだ柔和な葡萄臭。ちっともお高くとまっていない。ヴィンテージが若いせいか、グラスに注いだ時の色は、青すぎず赤すぎない素直な紫色。このあたりは、赤ワインですねー、キャンティですねー、という感覚。
味のほうは、ほとんど苦みを伴わない予想通りに柔らかな葡萄酒の味わい。ツンと澄ましたところのない、後味のまったりとした典型的な呑みやすさで、ちょっとした甘みも含んでいる。複雑な後味やニュアンスではないにせよ、モツ煮込みとはばっちりの相性。
後半、僅かに苦みと渋さが出張ってきたけれども、これも許容範囲を超えて出しゃばるでもなく、ちょっとしたアクセントになって飽きを防いでくれる一助になっていたような。
全体として突出した美味しさではないけれども、料理によく寄り添い、最後まで飽きさせもしない良いワインだった。これは、ちょっと風味の強い肉料理には良く合いそうだ。
*1:イタリアのスパークリングワインのカテゴリ