北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0066】Pieropan Soave Classico Calvarino 2006

ピエロパン ソアーヴェ クラシコ “カルヴァリーノ”
 ↑リンク先のヴィンテージは不明です。
 
 今日の夕食は、かけそばと、豚肉・キュウリ・キャベツの炒め物。割とサッパリとしたメニューに仕上がったので、かつて挑戦したことのあるソアーヴェと再戦してみることにした。前回の並ソアーヴェがピンと来なかったので、今回は上級クラスを召還。このCalvarinoはソアーヴェなのに2600円ほどもする、ちょっと高めの価格帯。さてさてどうなることやら…。
 
 香りを確認すると、かなり弱い葡萄臭がするぐらいで、全体としてはそれほど匂ってこない。匂いはそこそこあればいいやと思いながらグラスを眺めると、色は予想通り、これまた薄め。これだけだと、まるで安ワインみたいだ。
 
 呑んでみると、ものすごく軽い飲み口。酸味がベース、スーッと水のような味わいで喉の奥に流れていく。ただ、よくあるレモン系の酸味とはちょっと違い、かといってシャルドネによくある苦みとも違う。この感覚が一番近いのは…八朔ジュースだ!八朔に似た酸味と苦みが、爽やかに通り抜けていく。八朔っぽい苦み成分がまぁまぁ口のなかに滞在するけれど、爽やか路線を邪魔するほどウザったいものでもなく、清涼飲料水のような感覚でスイスイといける。前回に感じた野菜のような僅かなニュアンスも健在で、後味はかなり柔和。
 
 ずっしり重い展開を端から期待していなかっただけに、この軽い感覚と八朔めいた風味はむしろ望むところ!このクソ暑い夏の日に、品の良い、ちょっと特徴的なテイストのソアーヴェを冷やして呑むというのは幸せなことだ。途中、おなかが減ってきたので刻みミョウガと胡椒チーズをツマミに出したけど、ツマミに邪魔されて風味を減退させるでもなく、同じ味わいのまま寄り添ってくれてセーフ。たちまち飲み終わった後、「ペラペラの白ワイン」ではなく「ふわふわ白ワイン」とでもいうべき印象が残った。これはこれで記憶に残る一本だったと思う。