北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0067】Garofoli Podium Verdicchio dei Castelli di Jesi Classico Superiore 2006

 
ガロフォリ ポディウム ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージ
 
 オフ会でくたびれた翌日は、デパ地下の惣菜中心の夕食。玉葱を使った不思議な創作料理と烏賊のマリネ、トマト風味の惣菜パン。こういう軽い食事に合わせるワインは無いものかと思ったら、家の押し入れから出てきたのがこのワイン。マルケ州でつくられた、とても長い名前のワインだが、ガンベロロッソでは異様に高い評価を貰っている。一体どんなワインなんだろうか。
 
 グラスに注ぐと、色は割と薄め。葡萄っぽさにレンゲか何かのような花の匂いを足して、僅かに蜜のような成分を混ぜたような香りだが、香りの強さはなかなかのもので、呑み進めてもずっと強いままだった。
 
 口当たりはかなり濃厚で、トロトロとした口当たり。苦みが先行した後に甘苦いような味が感じられたかと思ったら、今度はハッカのような感覚にも。しかしハッカのような感覚が強い間も、後味はかなり長くて重みが感じられて、どことなく甘い。酸味や鉱質さが感じられないわけではないけれども、どちらかといえば脇役で、重さと甘さ、そして変化に富んだ匂いが主役を張っている。呑んでも呑んでも香りが顔の周りにまとわりつく感じが気持ちよく、時々、サプライズな匂いがすることがあって面白い。例えば、おおよそワインの匂いとは思えないような駄菓子(きなこを使ったやつ)の匂いがした瞬間が二、三度ほどあって、自分の鼻を疑うというか、ワインに化かされているような錯覚を覚えたこともあった。
 
 ガンベロロッソのグラス三杯に相応しいかどうかは分からないけれども、ちゃんと美味しいだけでなく、色んな表情を浮かべてくれる楽しいワインだったと思う。ただし、疲れた日にこういう不可思議系のワインを選んだのは失敗で、もっと体調の良い日にガチンコ勝負すれば良かった。ワインを呑むために体調を整えるというのも、何か本末転倒のような気もするが…。